40代50代になると健康や心のモヤモヤが増えがち。少しでも心が軽くなるように、産婦人科専門医の高尾美穂先生が親身になって答えます。今回は、もの忘れをしやすくなってきたというお悩みです。

もの忘れをしやすくなり、マルチタスクが苦手に…

【読者の悩み】

40代になり、以前は得意だったマルチタスクが苦手と感じるようになりました。タスクが重なると焦ってやるべきことを忘れてしまい、仕事や家事に支障をきたします。脳の衰えにどう対処すべきですか。(Fさん・43歳)

●あれこれ同時並行をせずひとつずつ着実にこなそう

もの忘れをしやすくなるのは、加齢に伴う自然な変化です。これを読んでいる方の大半も「近頃、忘れっぽくなった」と感じているのではないでしょうか。もの忘れが増えると認知症を疑いますが、40代はまだ心配する年齢ではありません。65歳以下で発症する若年性認知症は比較的まれですから、おそらく相談者さんは加齢による、一般的なもの忘れでしょう。

タスクが重なれば、1つや2つ忘れてしまうのは当たり前。家族や同僚に「大事なことは忘れないように2度知らせてね」とお願いするなど、自分なりの予防策を考えるといいですね。私は、締めきりのあるタスクをメモに書き、机の見えるところにはって忘れないようにしていますよ。一方、脳は使わないと衰える性質があるので、過去を振り返ったりパズルをしたりと、覚える、思い出す、深く考えるなどのクセをつけ活性化させることも大切です。

●マルチタスクを目指さず焦らず、丁寧にこなす

もともと人は、いくつものことがらを並行して進めるのが苦手です。人の話を聞くときも、なにかの作業をしながらだと、内容が頭に入ってきませんよね? マルチタスクというと、なんだかかっこいいことのように思えますが、そのイメージほど生産性は高くないのです。

忘れっぽくなってきたからこそ仕事も家事も優先順位をつけ、焦らず1つずつこなすこと。着実にこなす方が、最終的に生産性が高くなるケースが多いです。あとは100%完璧を目指さないこと。家事もたまには「手間抜き」。忙しいときは「60%こなせたらまずOK!」と思うようにするのも、これから先ラクに生きるコツです。

 

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