片づかない家には共通点がありました。教えてくれたのは、仕事で「片づかない家」に行くことが多いライフオーガナイザーの下村志保美さん。今回は、紙類の処分について教えていただきました。

片づかない家にたくさんある「取説&保証書」をためない工夫

片づけが苦手なおうちに必ずあるものが、家電を買ったときについてくる紙類です。今回は、片づけ上手な人がやっている「ためない工夫」についてお話しします。

【写真】取説を残すなら、買った日をメモ

 

●1:見ない、本体が既にない「取扱説明書」

家電を買うとついてくる取説。もちろん購入後一定期間は使い方を知るために必要ですが、ひととおり使い方を理解したあとは、ほとんど見ることがなくなります。そして最近はインターネットで簡単に取扱説明書を見ることができるので、処分しても大丈夫。

 私は洗濯乾燥機、タンクレストイレ、換気扇に関してはコース設定やお手入れ方法などたまに見ることがあるので、捨てていません。それぞれ洗濯機の近く、トイレ内収納、換気扇そばの扉の内側などに保管していますが、ほかの取り扱い説明書は処分しています。

たとえばドライヤー、扇風機、自転車、カセットコンロ、シーリングライト…。これらの取扱説明書は本当に必要でしょうか? 何年も見ていないなら処分を考えてみてください。
また案外、既に本体がないのに取説だけが残っていることもありますよ。

 

●2:保証期間がきれた「保証書」

自宅で大切に保管している家電の保証書。購入日や販売店がしっかりと記載されているかどうか、ぜひ確認してみてください。販売店も購入日も空欄のものはありませんか?

保証書の中でいちばん大切なのはその紙本体ではなく、「いつ、どこで購入したか」という購入の記録です。ということは肝心の部分が空欄では意味がありません。「購入日から1年保証」と書かれていても購入日が分からなければ保証は受けられないかも。

レシートと一緒に保存しているなら大丈夫。インターネットで購入したのであれば購入履歴がありますし、または販売店でポイントカード(ポイントアプリ)をつくっていれば、そのポイントカードに履歴が残っていることも。そうなると、保証書本体がなくても問題ないこともあります。

販売店などの長期保証に入っている、かつ取扱説明書を残しているものは、取説に保証期限をメモしておくとわかりやすくおすすめです。

●3:重くなる一方の「取説専用ファイル」

「ちゃんと収納しなくちゃ」「きちんと整理しなくちゃ」という思いで専用のファイルをつくっている方はとても多いのですが、じつはこれ自体が「たまる」原因になります。

なぜなら、購入したときは「とりあえずここに入れとけばいい」とそこにファイルしますが、家電を処分したとき保証期間がきれたときにわざわざ、取扱説明書や保証書まで一緒に処分しないからです。

つまり突っ込むだけのファイルになり、ファイルがどんどん大きく重くなり、取り出すのもしまうのも面倒な存在に。

どうしても残しておきたいものは個別のクリアファイルに入れて、使用する場所の近くに置いてすぐ手に取れるようにしましょう。

 

●ためたくないなら「しまわない」

「期限ぎれの保証書、処分してしまった家電の取説をちゃんと処分できる仕組みを教えて欲しい」とご相談をいただくことが多いのですが、家電を購入したとき、つまり取説が家に入るときに真剣に考えることが重要です。

・そもそもそれは本当に必要なのか?
・どんなときに必要なのか?
・本当にそれをもっていないといけないのか?

不要なもののために時間を使うことはもったいない。

・いらないなら即処分
・必要なら、手に取りやすい場所にしまう

ことにしましょう。
最初から「一応取っておく」「念のためにしまっておく」をしなければ、収納用品も収納場所も、そして見直す手間も時間もかかりません。