LDKや個室を広くとろうとすると、その割を食うのが洗面所と脱衣所。3年前にハウスメーカーで注文住宅を建てた日刊住まいライターも、家族が長い時間を過ごすLDKの広さを優先し、それぞれわずか1畳の間取りに。洗濯機のある脱衣所は実質0.5畳しかないのに、使い勝手に満足しています。その理由と工夫を語ります。

脱衣所は洗濯機を除くと実質0.5畳の広さ!

わが家は子ども2人(4歳と1歳)を含む4人家族。上の子は男の子、下の子は女の子です。3年前に大手ハウスメーカーで総2階の家を建てました。

上はわが家の1階の間取り図です。脱衣所は洗面所と隣同士の間取り。洗面所と脱衣所はそれぞれ1畳。ちなみに脱衣所は、1畳のスペースに洗濯機を置いているため、脱衣所として利用できるのは、実質0.5畳程度となっています。

筆者は間取りを「家族が長い時間を過ごすところを広くし、それ以外のところは狭くする」ことの念頭に考えました。

ですから、LDK、主寝室、子ども部屋にできるだけ空間をあて、それ以外の洗面所、脱衣所、お風呂などは必要最低限の広さに。過ごす時間が短ければ、狭さを気にする前にその場を離れるため「狭くて不満」と感じることはないと思ったからです。

3年間使い続けていますが、脱衣所の狭さに不満を感じたことはありません。むしろ、洋服の脱ぎ着をするだけなら、0.5畳で十分と思っています。

 

洗面所と脱衣所の間に引き戸が大活躍!

わが家は、洗面所と脱衣所の間に扉(引き戸)を採用しました。洗面所も脱衣所も空間が狭いので、開き戸や折り戸だと干渉してしまうと思ったからです。実際に暮らし始めてみて、採用してよかったと感じています。

その理由は、まず来客時の脱衣所を隠せること。わが家では、洗濯前のタオルや洋服を、洗濯機前に置いている洗濯カゴに入れています。この扉があることで、洗濯カゴを簡単に目隠しできます。

それから、思春期を迎える子どもたち用の目隠し。わが家には女の子もいて、将来「脱衣所を使っている様子を、ほかの家族に見られたくない」と感じる日がくるはず。でも、扉を閉めれば、脱衣所と洗面所を同時に使用できるので、この問題も解決できます。

また、脱衣所を広く使いたいときは、扉をあけて洗面所の空間とつなげられます。

今のわが家のお風呂事情は、筆者と子どもが一緒に入り、お風呂から上がった子どもを妻がふいています。こういった場合、0.5畳の脱衣スペースでは狭くても、扉をあけていれば、狭さを感じずスムーズ!

引き戸なので、扉をあければまるで1つの部屋のようにつかえるのはとても便利です。通常はあけた状態に。そのことで洗面所もゆったりと使えています。

洗濯機スペースを工夫して収納を確保

狭い脱衣所ですが、その中でもなるべく不便なく使えるように、収納スペースの工夫をしました。

 

まず、洗濯機の上のスペースに造作の棚を設置。この棚には、お風呂上りに着替える洋服、洗濯用洗剤、お風呂用の漂白剤、洗濯機の糸クズフィルターのストック、シャンプーなどを開封するときに使うハサミを置いています。

 

洗濯機の側面には、磁石タイプの収納グッズを2つ取りつけています。ここには洗濯ネットとバスタオルを収納。バスタオルはかさばって場所をとるため、この場所に収納できてよかったです。

以上、わが家の脱衣所の使い勝手を紹介しました。引き戸を採用し、収納にも工夫したことで、1畳の脱衣所でも不便なく利用できています。洗面所との間に扉1枚あるだけで、家族の成長に合わせて臨機応変に対応できるのもよかったと思っています。