たまりすぎた「紙もの」をすっきり片づける。60代ミニマリストが実践する疲れないコツ
気づくとたまっている「紙もの」。あとで片づけようと思ってそのままにしてしまっている…という人も多いのではないでしょうか。ここでは、50歳から本格的にミニマムな暮らしをスタートさせたという、カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さん(現在60代)に、たまりすぎた紙をすっきり片づけるコツを教えてもらいました。
たまりすぎた紙を片づける具体的な手順
デジタル化が進んでいる現代ですが、情報を紙媒体で持つことはまだまだ多いですよね? とくに50代以上の人は、若いとき、アナログの紙しかなかったので、古い紙をいっぱい持っているかもしれません。
そんな人に向けて、紙ものの具体的な片づけ方を紹介します。
●1.前準備
片づけを始めるまえに、準備をします。
必要なのは、片づける時間、タイマー、紙を仕分けしたあとに入れるもの(トレイや紙袋など)4つ、捨てる紙を入れるもの(ゴミ箱、場合によっては資源ごみ用のゴミ袋)です。
ある程度紙ものが片づくまで、今日から毎日15分、紙を整理する時間をつくってください。おすすめは朝一番ですが、好きな時間でけっこうです。
タイマーを使うのは、そのほうが片づけに集中できるからです。スマホのタイマーを使ってもかまいませんが、通知が入って気が散るので、キッチンタイマーのほうがいいと思います。
紙を入れるものは袋でも箱でもお盆でも、使いやすいものなら、なんでもかまいません。紙をカテゴリーごとに分けたあと、混ざらないようにするために用意します。
●2.片づけ始める
片づけタイムになったら、紙束をわしっとつかみ、上から1枚ずつ見て、以下のように仕分けます。
1) いらない紙⇒即廃棄
2) 原本を持つ必要のある重要な紙(契約書など)
3) 紙そのものはいらないがそこに書かれている情報は取っておきたい紙
4) 内容は重要ではないが思い出があって取っておきたい紙(手紙など)
5) 大事なのかそうでないのか判断できない紙
紙の山がなくなるまで、この仕分けをひたすら行ってください。
●3.仕分けが終わったらすること
仕分けが終わったら、それぞれの紙を適切な場所におさめます。
・原本が必要な重要な紙⇒自分がわかるところにしまいます。できればファイリングがおすすめ。私は大事な紙は、すべてシートプロテクターと呼ばれる、紙を入れる専用の透明の袋に入れて、ファイリングしています。
参考までにシートプロテクターと私のバインダーの写真をのせます。
シートプロテクターは日本だとクリアファイルと呼ばれるものになるでしょうか?
・情報だけが必要な紙⇒写真に撮るかスキャンしてデジタルで残し、本体は捨てる。
・思い出の紙⇒写真に撮るかスキャンして、本体は捨てる。
・判断に迷う紙⇒この段階ではまだなにもしません。ほかの紙のファイリングや廃棄がすんでから改めて考えてください。
原本が必要な紙もデジタル化しておくと、参照したいときすぐに見られるので、必要に応じてデジタル化しましょう。
重要な紙は、半永久的に残すべき紙と、一定の期間だけ持っていればいい紙に別れるので、残すべき紙が多い人は、2つを分けてファイリングするといいでしょう。
●4.できるだけ捨てること
仕分けの段階で、紙を残せば残すほど、整理する手間が増えます。
もう必要ない紙は、どんどん捨ててください。たとえば、以下の紙は、もういりません。
・DMやカタログ
・古すぎて何が書いてあるのかわからない紙(印字が消えてしまった感熱紙など)
・もう使うことはない紙(使用済みのカレンダー、古い領収書、学生時代のノートなど)
・包装資材(使用済みの包装紙、封筒、OPP袋など)
「まだきれいだから、なにかに使えるかも」と思わないでください。繰り返しますが、さして重要でない紙でも、残してしまえば、重要な紙と同じように、整理する作業や、それを置く場所が必要になります。
何十年も箱に入れっぱなしだった紙や、存在そのものを忘れていた紙はもういりません。
●5.デジタル化する
多くの書類は写真に残すかスキャンすればデジタル化できます。
以前、私が母親の絵手紙をデジタル化した話をしましたが、デジタルデータで保存すれば、劇的に紙の量が減ります。残したい紙がいっぱいある方は、ぜひ、デジタル化を検討してください。
●6.定期的に片づける
紙を適切な場所に置く作業が終わったら、後回しにしていた判断に迷う紙の整理をしてください。やり方は、ほかの紙の整理と同じです。
いったんこの作業が終わっても、定期的(1か月に1回とか)に、同じ作業をして、紙ものを増やさないようにしましょう。
それと同時に、必要のない紙を家にいれないようにしてください。
たとえば、
・DM、チラシ、カタログは受け取らない(送付元に断る。郵便受けに断りのステッカーを貼る)
・紙媒体の雑誌、会報、お知らせは停止し、オンラインで見る
・いらない紙が郵便受けに入ったら、即座に捨てる
以上のことを心がければ、紙がたまりすぎることはないでしょう。
今回、仕分けの段階で、5つに分けることをおすすめしましたが、人によっては、「捨てる・取っておく・後回し」の3つに分けたほうがやりやすいかもしれません。仕分け⇒大事なものだけファイリングという流れは共通なので、実情に合わせて仕分けしてくださいね。
筆子さんの著書『50歳からのミニマリスト宣言!』(扶桑社)では、ここで紹介した以外にも、上手なものの減らし方や、ミニマリストになってよかったこと、体と心の健康を保つコツなど、これからの暮らしに役立つ内容をたっぷり掲載しています。