ストック食品を保管する場所として人気のパントリーを、さらに便利な場所にするアイデアを紹介します。3年前にハウスメーカーで家を建てた日刊住まいライターは、キッチン横に1.5畳のパントリーをプラン。入り口には掃除もしやすいつり引き戸を設置し、すっきり隠せる収納を実現しました。サブ調理家電を置く可動棚にはコンセントもしっかり計画。また、LDKで悪目立ちするモニターやリモコン類もこの場所に。まさに至れり尽くせりのパントリーです。

休日にまとめ買い。新しい家ではパントリーが欲しい!

筆者は、妻と2匹のネコと暮らし共働き世帯です。3年前にハウスメーカーで注文住宅を建てました。延床面積27坪の総2階でコンパクトな家です。

 

わが家は、夫婦でシフト勤務の仕事のため、買い物時間があまりなく、休日にまとめ買いをしています。

以前、賃貸住まいをしていたときは、収納がたりずキッチンにワイヤーラックを置いていました。ワイヤーラックは、調理家電やまとめ買いをしたストック食品の置き場所に。便利でよかったのですが、買ったものを次々と置いてしまうと、統一感がなく乱雑に見えていました。

統一感を出すために、カゴや箱を使った収納にチャレンジしたことも。しかし、購入品によってカゴからはみ出してしまうなど、見せる収納の難しさを実感。その経験から、家を建てるときには、すっきり隠すことのできるパントリーをつくろうと決めていました。

 

生活感を隠せる1.5畳のパントリー

わが家は2階リビングのプランを採用しました。LDKは14.75畳です。このLDKの入り口に近い、キッチン横に1.5畳のパントリーをつくりました。

 

パントリーは1.5畳ですが、人が出入りするには十分な広さです。入り口につり引き戸を設けたので、引き戸を閉めれば見えなくなる「隠せる収納」に。

忙しくて整理整頓できないときでも、引き戸を閉めさえすれば気にならなくなり、キッチンやリビングからの視界もすっきり! 急な来客時でも安心です。なにかとあわただしい日々において、収納のハードルを下げておいたのは、生活がとてもラクになりよかったと思っています。

わが家には2匹のネコがいるため、引き戸があることでイタズラ防止にもなっています。上つり引き戸は、床にレールがないので掃除がしやすい点もよかったです。

パントリー内は、可動棚と造作家具の組み合わせに

パントリーの入り口付近は、サブの調理家電を置く可動棚を設置。この場所は、ネコのご飯を用意するスペースにも利用しています。

右手奥がバルコニーへの出入り口になっているので、日中は電気をつけなくても明るいです。朝、ネコのご飯の準備をするときも、気持ちよくスムーズにできます。

 

コンセント計画も念入り、100均アイテムで取り出しやすく

パントリーをつくるにあたり、可動棚に置く調理家電をあらかじめ決めておき、コンセントを配置しました。ちなみにコンセントは背面に2か所(パンづくりの発酵器と、予備用のオーブンレンジの背面)つけています。

 

上の写真は、バルコニーの出入り口付近に造作した収納。棚とワイヤーカゴの組み合わせています。棚は高さを自由に変えられるので、収納に合わせて高さを調節できます。

 

ワイヤーカゴは引き出しがスムーズにできます。ただ、カゴだけで収納すると、引き出すときに、ストック食品が倒れて取り出しにくくなることも。

そこで100均アイテムを使い、小分けにしてしっかり立たせる収納に改善。これにより、収納しているものが倒れたり、迷子になったりすることもありません。

パントリー内へ太陽光モニターと床暖リモコンを集約

太陽光モニターや床暖リモコンを、LDKの壁にニッチをつくって、まとめている事例をよく見ます。しかし、わが家ではニッチをつくらず、パントリー内に集約させました。

リビングから見えない場所になるので、くつろぐ空間で視界をジャマすることもなく、ニッチをつくる費用をかけずにもすみました。

住み始めたころと比べると、ストック食品が増えました。しかし1.5畳のパントリーをつくったことで、キッチンはすっきり。リビングやダイニングからも、生活感のあるものが目に入らず快適に過ごしています。