日本では6割の夫婦が陥ると言われるセックスレス。「子どものことを考えると、離婚は簡単に踏みきれないです」と語るのは、岩手県の主婦・千恵子さん(仮名・37歳)です。結婚してから判明した夫の本性は、とんだ「モラハラ男」でした。嘘をついている自覚があるのか、ないのか。気がつけば、自己中心的な夫のペースに巻き込まれて人生の歯車が狂っていったといいます。

バツイチ「嘘つきモラハラ男」と結婚してしまった顛末

私が8歳年上の夫と結婚したのは32歳のときです。交際期間は半年ほどでしたが、子どもを授かったことがきっかけで、スピード入籍しました。

●30歳を過ぎて結婚に焦ってしまったという後悔

出会いは結婚相談所の紹介でした。私は当時、地元の部品メーカーで事務の仕事をしていたのですが、周りは既婚の中年男性だらけ。なかなか出会いに恵まれないまま30歳を過ぎてしまい、子どものいる人生を望んでいたので、いよいよあとがない…というタイミングで結婚相談所へ登録。

年収もルックスもとくに高望みをしたつもりはありません。担当者には「しっかり働いている人なら、ちょっとくらいハゲていても気にしません」と伝えて、「この人はいかがでしょうか?」とおすすめされたなかの1人が夫でした。見た目は歌舞伎役者のように目鼻立ちがハッキリしていて、すごくイケメン。自分で会社を経営しているということで、年収は私の5倍以上はありました。

結婚相談所のスタッフからは「この方は、相手の不貞行為が原因で、離婚歴が1回あるのですが、それ以外は申し分ありません。お父さまはすでに亡くなっていて、お母さまは相続したもち家に住んでいらっしゃるから同居希望もナシです。こんないい条件の方はなかなかいませんよ」と猛プッシュされる形で会ってみることに。

今になって思えば、結婚相談所のスタッフの言うことなんかあてにしないで、もう少し慎重に見極めるべきだったと後悔しています。

●夫の第一印象はものすごくよかった

初めてのデートは喫茶店でした。そこに現れたのはプロフィール写真以上におしゃれで、すらっと背が高い男性。さわやかで優しくて、初対面の印象は抜群によかったです。彼は、私が結婚や子どもを希望していることを知るとすぐに結婚したいと言ってくれました。

素直にうれしい気持ちではあったのですが、あまりにも前のめりなので「お泊まりデートを3回してからにしましょう」と提案。すると次の週から毎週末、旅行へ連れて行ってくれたのです。

温泉に入ったり、富士山に行ったり、雪国で生まれ育った彼はスキーも上手で、アクティブな彼の趣味につき合う形で、私も今まで見たことがない景色にたくさん触れることができました。そんなとき、私の妊娠が判明。すぐに入籍をすることになったのです。

●これって結婚詐欺!?盛られた夫のプロフィール

結婚が決まってからわかったことがいくつかありました。まず彼の年収です。じつは私の父も小さな会社を経営しているのですが、彼を紹介したときのこと。「君の会社の売り上げはいくらなの?」と父に問いかけられて、彼が答えた金額が結婚相談所からもらっていたプロフィールの「年収」の額だったのです。「え? じゃあ手取りはいくらなの?」と聞くと、当初聞いていた金額よりガクンと下がりました。

経費で使わざるを得ない部分もあるし、税金などもいろいろかかるから高くできないのはわかるけれど、聞いていた金額とあまりにも乖離が大きくてびっくり。けれどもうおなかに赤ちゃんもいるし、親はやっと結婚が決まって喜んでいるし、引っ込みがつかなくなってしまったのです。

●まさかの同居!?家の間取りも理想とは程遠く…

そしてもうひとつは新婚生活を送る家の問題です。もうじき子どもが生まれるから「2LDKくらいの間取りで探そう」と話していたのですが、利便性のいい市街地に条件に合う物件がなくて。いくつか見つけた候補はすべて予算オーバーしていました。

すると「だったら、うちの実家に住もう。すごく広いんだ」と言い出したのです。「最初はなにかと物入りだし、出費はなるべく抑えて子どものために貯金しておこう」と口車にのせられてしまいました。私はつわりがひどくて仕事を辞めてしまっていました。予定していたお金が捻出できなくなったこともあり、自分の意見は言いにくい雰囲気でもありました。

こうして気がつけば夫の義母、そして夫の姉と同居生活をすることに。夫の実家はたしかに敷地は広いけれど、肝心の建物は相当古く、部屋数も多くありませんでした。それを知ったのは、もうおなかも大きくなり始めた妊娠7か月の引っ越しの日。だまされたなという気持ちでした。

●産後もすぐに夫の求めに応じたワケ

結局つわりのせいで結婚式もあげられず、新婚旅行にも行けず。でもそれも子どもの将来のためにお金を学資保険に入れたので、すんなり諦めがつきました。

そんなこんなでバタバタしながらも入籍した翌年には長男が誕生。産後は夜間の授乳もあるので眠りたかったけれど、求められたら応じざるを得ませんでした。

じつは交際中、夫から「一度目の結婚の失敗はレスだった。それで元嫁に浮気された。だから千恵子とは、ちゃんとできる関係でいたい。産後だからってレスになったら離婚を考える」と言われていたからです。

出産してすぐ、まだ体調もちゃんと戻っていなくて大変だったけれど、たったの2回目でまさかの2人目を妊娠。年子の育児で猛烈に忙しくなりました。しかし、夫は子育てにまったく協力しませんでした。2人目が生まれてからも結婚前と変わらずスキーやダイビングへ行ったり、自分の趣味を楽しむ日々。夫の休日も完全にワンオペ。

子どもたちを育てながら、息苦しい、義理の母と姉との同居生活に悩まされてたお話は次回したいと思います。