オールスターゲームの会見に出席したエンゼルスの大谷翔平【写真:Getty Images】

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大谷は3年連続の球宴出場

 米大リーグ(MLB)のオールスターゲームが11日(日本時間12日)にシアトルで開催される。10日(同11日)に行われた出場選手による会見では、今オフにフリーエージェント(FA)を迎えることについて去就に関する質問が噴出。その対応に注目した米老舗誌は「将来についての質問をかわす能力は類まれなもの」と報じている。

 選手がそれぞれのブースで対応する恒例のオールスター直前会見。大谷の元にはメディアが殺到したが、去就にまつわる質問も多数ぶつけられた。その様子について、創刊69年の米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」は「ショウヘイ・オオタニは彼の意図を誰よりも隠している」との見出しで記事を掲載した。

「野球選手としては久しく見ないほどメディアの注目を浴びているにもかかわらず、オオタニの将来についての質問をかわす能力は類まれなものだ」とのサブタイトルから始まる記事は「彼は偉大なベースボールプレーヤーで、異例の無回答者でもある」といった言い回しで、会見でのやりとりについての印象をこう伝えた。

「月曜日にシアトルで行われたオールスターゲームのメディアデーで、17分という魅惑的というには少し短い間で、オオタニはシーズンを通して唱えてきた同じ折り返し文句を数十人の記者に繰り返した:エンゼルスとの契約が終了し、スポーツ史上で最も切望されるFAになるであろうこのオフシーズンについて、彼はあまり考えていない――そしてあなたも考えるべきではない、と」

 大谷は会見の中で、米メディアから「エンゼルスは典型的で凡庸な成績に向かってのろのろ進んでいるが、デッドラインでトレードされることについて心配しているか?」と聞かれたが「個人的に気にするっていうことはない。もちろんコントロール出来ないことではあるので。自分が試合の中でコントロールできることをまずはコントロールしたいなと思っていますし、それを(コントロール)するのが、1番難しいことでもあるので、なるべくそのことに集中したいなと思っています」と具体的な内容の言及を避ける回答を見せていた。

 ほかにも米メディアから「でも今年は間違いなく特別な年だよね?」との質問を受け、「毎年、毎年特別だなと思って頑張ってはいるので、それは今年も変わらないですし、契約が切れる、切れないに関わらず、毎年そういう年だなと思ってやっていますね」と大局的な返しを見せている。

 異例の角度から注目している同誌の記事では「フィールド上では彼に敵うものが少数残っているかもしれないが、少なくとも自身の意図を隠すことについては、彼は史上最高だ」とし、大谷の対応についての印象を記している。

(THE ANSWER編集部)