電動ヘリとはちょっと違いますね!

2025年実用化目標

 アメリカのスタートアップAlef Aeronautics社が手掛ける「空飛ぶクルマ」の試作機「モデル A」が、同国の航空局であるFAAから特別型式証明を取得したと、海外メディアなどが報じています。この機体、「世界初となる真の『空飛ぶクルマ』」として開発された、などとも報じられています。


Alef Aeronautics社の「空飛ぶクルマ」(画像:Alef Aeronautics)。

 昨今「空飛ぶクルマ」と称される次世代航空モビリティの多くが、ヘリコプター・固定翼機のようなルックスを持ち、垂直離着陸・空中を移動する「eVTOL」機ですが、Alef Aeronautics社が開発を進めている「空飛ぶクルマ」は、まずルックスが自動車です。胴体の四隅にタイヤが装備された乗用車のようなデザインをしています。

 それでいて、キャビンを除くボンネットからドア上部、トランクにかけてボディ上面全体がグリルのようなシースルー構造になっています。飛行する際は、車体を前方方向に傾け、ボンネットとトランクの部分を翼として使用。車体内部には、推進力を生むプロペラが入っており、それを回すことで空中を前進するとしています。

 そしてもうひとつの一般的な「空飛ぶクルマ」との違いは、地上と空中の両方を自力で移動できるということ。自動車のように地上を走り、一般的な駐車スペースに駐車する自動車としての役割ももちつつ、垂直離着陸もできるとしています。

 この意味でAlef社は「特別型式証明を取得した初の『空飛ぶクルマ』である」とコメント。国際メディアCNBCが報じたところによると、価格は30万ドル(4350万円)で、航続距離は200海里(約370km)です。同社は、実用化の目標を2025年としています。