動線どうなるでしょう。

南北線“分岐線”どうなる

 東京都都市整備局は2023年6月、「都市高速鉄道第7号線 東京メトロ南北線の分岐線(品川〜白金高輪間)計画」について、都市計画案や環境影響評価書案の説明会資料を公表しました。


東京メトロ南北線の車両(画像:写真AC)。

 白金高輪〜白金台間から分岐する新線を建設し、南北線を品川駅へ乗り入れさせる計画です。リニア中央新幹線の始発駅となる品川駅から、六本木など都心部とのアクセス強化、周辺路線の混雑緩和を図る計画として、2022年3月に東京メトロを事業主体として鉄道事業許可を取得しています。

 起点となる品川駅は、高輪口(西口)を通る第一京浜(国道15号)の直下に設置。基本的に道路の区域内に配置されることになるというので、京急やJRの駅構内からは若干離れます。

 そこから北上してすぐに西へ方向を変え、現在整備中の道路「環状4号線」の直下を通ります。環状4号線と重複する範囲については、道路空間を活用するため鉄道の用地取得は行わないということです。

 高輪台駅付近で都営浅草線と交差したあとは、進路を北東に変え、目黒通りに取りつきます。最終的に白金高輪駅の既設の折り返し施設に接続する予定。総延長は約2.5km、途中駅はありません。

 なお、大部分は複線シールドトンネルで建設されますが、一部は地表から40m以上の深さになると想定されることから、リニア中央新幹線などと同じく権利調整が円滑になるとされる「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」(大深度法)の適用可能性についても、今後検討していくそうです。

 この路線が開通すると、品川〜六本木一丁目間の移動時間は19分から9分へ短縮するとされています。工事期間は約10年で、2030年代の開業予定です。

【画像】「東京メトロ品川駅」になる場所