「第二の六本木ヒルズ」計画で駅も激変? 見えてきた“東京最大級”再開発
「第二の六本木ヒルズ」と言われる「六本木五丁目西地区」の巨大再開発計画が具体化しました。六本木駅や駅周辺はどう変わるのでしょうか。
巨大な「駅まち広場」も整備
「第二の六本木ヒルズ」とも呼ばれる超大型の再開発計画がまとまりつつあります。2023年6月下旬、六本木駅近くにある「六本木五丁目西地区」について、事業主体となる市街地再開発準備組合が、地権者など周辺住民を対象に説明会を開催し、その計画概要が明らかになりました。
六本木駅を通る日比谷線。同沿線では近年、大規模な再開発が複数進んでいる(画像:写真AC)。
計画地は六本木交差点のある外苑東通りに面し、六本木駅と麻布十番駅の間に位置しています。この地元では2008年3月に再開発準備組合が設立され、森ビルや住友不動産などが参画し、10年以上にわたって開発の検討が続けられてきたといいます。六本木ヒルズに隣接するだけでなく、非常に大規模な開発になることが予想されていた同地区は、かねて「第二の六本木ヒルズ」とも言われ、注目が集まっていました。
計画では、敷地をAからEの5街区に分割。A街区には地上66階・地下8階建てとなる高さ約327mの超高層ビルを建設し、オフィスや展望施設、ホテル、商業施設などを設けます。B街区は地上70階・地下5階となる高さ約288mのビルで、住宅などが入ります。地区全体の総延べ床面積は約108万6600平方メートルにおよび、六本木ヒルズを上回る、東京都心の再開発でも有数の規模です。
再開発ビルには、国際化に対応した会議施設や滞在型宿泊機能などの誘致を目指す方針です。今後のスケジュールは、2025年度に着工し、2030年度の竣工を目指すとしています。
これに関連し、日比谷線と大江戸線の六本木駅と直結する地下鉄駅接続通路や、地下1階から地上2階までの3層におよぶ「駅まち広場」、乗り換えの利便性を高める「交通結節広場」の整備も想定されています。「交通結節広場」には、浜松町や品川、羽田空港方面に向かうタクシーやバスの乗降場が設けられる予定です。