F-35対応の“練習機”まもなく空へ 開発遅れのT-7A「レッドホーク」がタキシングテストを実施 初飛行近いか
トラブルで遅れが出ていた。
今夏頃には飛ばす予定?
アメリカのボーイングは2023年6月20日、開発中の練習機であるT-7A「レッドホーク」がタキシングテストを終え、ついに量産型タイプの飛行試験をする準備が整ったと発表しました。
T-7A「レッドホーク」(画像:ボーイング)。
同機はアメリカ空海軍が使用している練習機T-38「タロン」を置き換えるために開発が進められています。F-35など最新鋭戦闘機の訓練に対応した練習機です。
当初、同機は2024年に運用開始することを目指していました。試作機は2016年に初飛行しましたが、その後、射出座席の実験でパイロットがかぶるヘルメットのバイザーが飛び散る可能性や、脳しんとうのリスクが示されています。それらを改善するためスケジュールに遅れが出ており、現時点では2027年頃に運用が開始されるとみられています。
今回の実験で、T-7A「レッドホーク」は全ての電力、及びミッションシステムが正常に働いているかを確認するタキシングテストを完了。問題ないと判断したアメリカ空軍から軍用飛行許可がおりました。ボーイングは「飛行のため空に飛び立つ準備がほぼ整いました」とアナウンスしています。
なお、飛行試験に関しては、現地の報道はボーイングが空軍関係者に聞いた話として、具体的な日時は不明ですが、今夏に行う可能性が高いと報じています。