やっぱり他の機とは、明らかにルックスが違う!

2004年5月に運航開始

 オーストラリアの航空会社、カンタス航空グループが保有していたボーイング717「VH-NXI」が2023年6月18日、中部空港に飛来しました。717は、日本国内の航空会社での導入はなく、レアな旅客機に分類されます。


カンタス航空のボーイング717「VH-NXI」(画像:カンタス航空)。

 ボーイング717は、ボーイング社のライバル、マクダネル・ダグラス社のヒット作「DC-9」シリーズの系譜を組む「MD-95」として開発された旅客機です。開発途中の1997年、マクドネル・ダグラス社がボーイング社に吸収合併されたことで、型式名を「717」に変更したという経緯を持ちます。レア機なのは、この機がおもに短距離路線向けで、導入していた航空会社もカンタスグループのほか、欧米系航空会社が多数を占めていたことに由来します。

 カンタス航空グループでは、20機の717を運用してきましたが、今後、低燃費・低騒音で航続距離も長いエアバスA220に置き換えられる形で、退役が進められる計画です。

 今回飛来した「VH-NXI」はオーストラリアで登録された最初の717とのことで、2004年5月に運航を開始。これまで同グループ(カンタスリンク・ジェットスター航空)での運航は、2万2000便以上にものぼるといいます。

 航空機追跡サイト「フライトレーダー24」によると、同機は、6月16日にオーストラリアを出発。フィリピンのセブを経由し、18日13時30分ごろに中部空港に到着しました。その後、15時前に中部空港を出発し、各地で給油を行いながら、北米の新たな保有者へ引き渡される予定です。

 なおカンタス航空は、同機の回送運航便の給油地として、新千歳空港へ立ち寄ることを公表済み。その発表のとおり、中部空港を飛び立った同機は18日16時すぎ、新千歳空港に到着しています。