見えてきたエアバス最新貨物機「A350F」の凄いスペックとは 収容力アップ&超大型ドア設置
パリ航空ショーが待ち遠しい!
ペイロード見直し&超大型貨物ドア搭載
2023年6月19日から開催されるパリ航空ショーで、試作機が披露される予定のヨーロッパの航空機メーカー、エアバスが開発を進めている新型貨物専用機「A350F」。同社が実施した6月14日の記者会見で、その最新スペックを公開しています。
A350Fのイメージ(画像:エアバス)。
A350Fはエアバス社の主力旅客機「A350」をベースにした貨物専用機で、2024年に初飛行を予定しています。A350旅客機は、国内ではJAL(日本航空)が導入していることでも知られています。
同社は当初、この機のペイロード(運搬能力)を109tとする計画でしたが、同日の記者会見ではこのスペックを見直し、2t多い111tまで向上させると発表しました。かねてより、エアバスはA350Fのペイロードを、「ジャンボ・ジェット」をベースとしたボーイングの大型貨物機「747F」と同容量で、現在製造中のボーイングの主力大型貨物機「777F」よりも多いとアピールしていましたが、今回のアップデートで、より差をつけた形です。
また、大型貨物の積み下ろしに不可欠な胴体後部の大型貨物ドアも、旅客機ベース貨物専用機のなかでもっとも大きいものを設置するとアピール。その大きさは175インチ(約445cm)。ボーイング777Fは150インチ(約381cm)であり、ドアのサイズを競合機と比べて17%大きいとしています。
なお、パリ航空ショーで披露予定のA350F試作機の機体デザインは、プロのデザイナーや学生をはじめとする4000以上にものぼる公募案から選ばれた、特別なものとなる予定です。同航空ショーでは、そのスペックとともに、試作機がどのような塗装をまとっているのかも注目されます。