すごい設備が目白押し!

2025年後半就航予定

 オーストラリアのカンタス航空が2025年後半から就航させる予定の、豪州発着の超長距離国際線を開設する計画「プロジェクト・サンライズ」。この計画の専用機として導入予定のエアバスA350-1000に搭載される客室仕様が、2023年6月に公開されています。


下がカンタス航空グループが発注したA350-1000(画像:カンタス航空)。

 客室はファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミー、エコノミークラスの4クラス構成で、計238席が配されます。

 ファーストクラスは横1-1-1列で、計6席。それぞれの席には約2mの長さを持つ固定ベッドを搭載し、その隣にリクライニングチェアや2人用のダイニング・テーブル、32インチの大型モニターなどを備えます。同社は「ミニ・ブティックホテルの部屋にいるような気分になれるさまざまな機能が備わっている」と紹介しています。

 ビジネスクラスは横1-2-1列で、計52席。全長約2mの長さにもなるフルフラットシートを搭載し、大きな鏡や大容量の収容スペース、大型ダイニング・テーブルなどを備えます。機内モニターは18インチのものを搭載。全席、隣席をまたぐことなく通路に直接アクセスでき、プライバシー確保のための引き戸も設置される予定です。

 そして、このたびの発表で新たに全貌が明らかになったのは、プレミアムエコノミー・エコノミーの2クラスです。

プレエコ・エコ、そして世界初設備!

 プレミアムエコノミーは横2-4-2列で、40席構成。「人間工学、エンターテイメント、プライバシーに重点を置いて」設計されたもの。またファースト、ビジネスと並び、ワイヤレス充電機能も組み込まれています。

 エコノミークラスは横3-3-3列で140席。こちらも、カンタス航空機の中で最も広いシートピッチ(座席の前後間隔)となる33インチ(約84cm)が確保されたレイアウトとなり、個人用モニターや高速USB-C充電ポートがすべての席に設置されています。


カンタス航空の「プロジェクト・サンライズ」担当機の客室イメージ(画像:カンタス航空)。

 またこの機には、世界で初めて客室内に脚を伸ばして軽い運動などができるユニークな区画「ウェルビーングゾーン」などが設けられる予定です。これはプレミアムエコノミーとエコノミークラスの間に設置され、彫刻された壁パネルがあしらわられるほか、ストレッチハンドル、水分補給ステーションを設置。モニターからは、ガイド付きのエクササイズプログラムが放映されるといいます。また、全席で無料の機内Wi-Fiも使用可能となる計画です。

「プロジェクト・サンライズ」は、シドニー〜イギリス・ロンドン(約1万7000km)、アメリカ・ニューヨーク(約1万6000km)を直行便で結ぶというもの。このプロジェクトが実現すれば、新たな“世界最長の定期便”が誕生する予定です。そのフライト時間は最長で、22時間を計画しているとのことです。


※一部修正しました(6月19日11時27分)。