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 FIFAのファトマ・サムラ事務局長が7年間在任を経て、年末に退任することが明らかとなった。これはFIFAが水曜日に発表したものであり、2016年5月に当時新たに選出されたばかりのジャンニ・インファンティーノ会長によって、2015年9月に倫理規定違反によって職務を解かれた、ジェローム・バルケ氏の後任として任命された同氏は、初の欧州人以外、そして初の女性、そして初のサッカーとはこれまで特に関わりのなかった人物としてFIFA事務局長を務めており、それ以前はジブチの世界食糧計画やナイジェリアの国連人道問題調整官など、国連で21年間さまざまな職務に就いていた。

 ただその反面サッカーでの経験の浅さからインファンティーノ会長の操り人形とも揶揄されており、とりわけ今は頓挫したがワールドカップの隔年開催をインファンティーノ会長が強烈に推進していったことを疑問がつくほど支持するなど多くの批判を浴びてきた経緯もある。さらに同氏の住まいの清掃費として不合理な支払いが判明し支払いに応じるなど、さまざまな汚職スキャンダルにも見舞われたことも注目を集めたが、一方で女子ワールドカップ・オーストラリア・ニュージーランド大会(7月20日から8月20日)のテレビ放送のブラックアウトを回避するために大きな役割を果たしたと言われているところ。

 「FIFAへの移籍は人生最高の決断だった」と振り返ったサムラ氏は、これからはまずオーストラリアとニュージーランドで開催される女子ワールドカップに専念し、その後は家族と過ごす時間を増やしたいと考えており、「私は8歳の頃からサッカーが大好きでした。この道を歩むことができたのは、私にとって光栄なことです」とコメント。インファンティーノ会長は「初めて会ったときから、彼女はFIFAにとって素晴らしい存在になると思った。FIFAでこのような重要なポジションに就いた最初の女性であり、アフリカ人でもある。私たちはファトマの決断を尊重し、彼女のサッカーに対する大きな献身とコミットメントに感謝したい。ファトマは、私たちとともに、サッカーの振興とその社会的価値を支え続けていくことでしょう」と語った。

Fatma Samoura to step down as FIFA Secretary General

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- FIFA Media (@fifamedia) June 14, 2023