ソラシドエア公式ツイッター(@SolaseedAir_JP)より

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航空会社のソラシドエア(宮崎市)が2023年3月31日、「推し活」の一環で「アクリルスタンド」を被写体として撮影する乗客に向けて、「窓枠に立て掛けると機体の中に入ってしまうことがあります」とツイッターで注意喚起した。

推し活に理解を示すような言い回しで伝えており、「オタク心をよくご存知で」「公式が優しい」と話題になっている。同社に発生時の対応について聞いた。

「推しが傷ついてしまうかもしれない」

推し活においては、アイドルやキャラクターなど応援対象が描かれたアクリルスタンドを記念撮影に用いる行為が広く楽しまれている。インターネット上では、旅先に連れ歩いているファンも散見される。

機内での撮影に関してソラシドエアは31日、「"推し"とのご搭乗について」とするツイートで次のように注意した。

「推しのアクスタ(アクリルスタンド)とご搭乗を楽しみにされている方にご案内いたします 機内で撮影する際、窓枠に立て掛けると機体の中に入ってしまうことがあります」

添付写真では、アクリルスタンドに見立てた紙人形が窓の隙間へ落ち、機体内部に挟まる様子を実演している。「機内で助けを求める推しの姿は、見るも無残な状況に...」と訴え、続く投稿では下記のように案内している。

「推しが傷ついてしまうかもしれないので、テーブル等安定した場所に置いて撮る、または手で持って撮るのがおすすめです」

一連の投稿は注目を集め、「こんなに丁寧に教えてくれる航空会社さん他にあるだろうか...」「公式が優しい」「オタク心をよくご存知で」といった声が上がっている。

客自身では取り出せず、整備士が対応する

ソラシドエア・広報は31日、J-CASTニュースの取材に対し、同様の事案は22年ごろから数回生じていると答えた。発生時は次のように対応していると説明する。

「隙間に入ってしまうとお客様自身では取り出すことが出来ないため、整備士が機内装飾の一部の部品を取り外して、取り出しております」

「便間では発見できないこともありますので、返却に時間を要してしまったり、そこ(機体)に入り込んでしまうことで破損や汚損が発生してしまう恐れもございます」とも注意を促す。ツイッターの反響には下記のような受け止めを伝えた。

「弊社としましては、アクリルスタンドを落下させてしまうことで、弊社での空の旅が悲しいものになってしまわないようにと思うばかりです。機内では、大切な『推し』との空の旅をお楽しみいただきたいと思っております」