現地時間3月27日(月)にアイハートラジオミュージックアワードの授賞式が開催された。最高賞にあたるソング・オブ・ザ・イヤーに輝いたのはテイラー・スウィフトの「Anti Hero」。テイラーはこの曲で最優秀リリック賞、「Bejeweled」でTikTokボップ・オブ・ザ・イヤー、自身の楽曲「Out of the Woods」をサンプリングした「Question...?」で好きなサンプリング賞も受賞。さらに挑戦や革新を続けるアーティストに送られるイノベーター賞も贈られ、最多授賞を果たした。

「アレクサンドル・ボーティエ」のキラキラのジャンプスーツで授賞式に出席したテイラー。イノベーター賞の受賞スピーチではイノベーション、つまり革新を起こそうと思ったことはないと語った。「朝起きて『今日は何をしよう。そうだ、何かを革新しよう。変化を起こす必要がある。私が起こす人になろう』と思ったことはありません。私がやろうとしていたのは、そのときの自分にとって正しい決断をすること。その内容がこれまでに成功したかどうかは関係ないのです」「それが鍵になることが多いのではないかと思います。どんな業界でも人はそのアイディアがいいものであること、実現可能であることを示す前例やデータを求めていることが多いから。でも私は最高にクールなアイディアとは新しいもの、新たな前例となるものを作ることだと思っています」。テイラーはカントリーからポップに音楽のジャンルを変えたり、昔のアルバムを全部録音しなおしたりと新たな試みを続ける自分を応援してくれるファンに感謝した。

テイラーは次にファンにこう語りかけた。「私が言いたいことは、幸運にも私に贈られたこの賞が私のこれまでの選択の中でうまくいったものに光を当てているということなのです。みんなに−特に若い人たちには私がこれまで持っていた何百、何千もの馬鹿げたアイディアがいいアイディアにつながったのだと知ってほしい。失敗していい、と自分に許可を与えなくてはなりません。私は恥ずかしいからできるだけ失敗しないようにしているけれど、失敗していいという許可を自分に与えています。だからあなたもそうしなくては。正しい選択とは自分にとって正しいと思えることです。自分を大目に見て、正しい選択をしてください。そうすればいつか誰かがあなたのことを革新的だという日が来るかもしれない」。テイラーが次にどんな革新を見せてくれるのか楽しみにしつつ、彼女のメッセージを受け止めたい。