本、ポスター、パッケージ、映像作品、Webなど、魅力的な最新のデザインを毎週ダイジェストでお届け。今回は、を紹介します。目次CDジャケット
フレデリック『優游涵泳回遊録』●Art Director+Designer:透明回線
●Typography:うきち[透明回線]
●Illustrator:三原康司[フレデリック]
2023
A-Sketch中毒性の高い楽曲が人気のバンド、フレデリックのミニアルバム『優游涵泳回遊録』。2023年ボートレースCMシリーズの主題歌「スパークルダンサー」を含む、全7曲が収録されている。イラストはベースの三原康司によるもので、アートディレクション、デザインは三原の旧友であるパフォーマンスグループの透明回線が手がけた。カリグラフィーのようなタイトルロゴ、背景のグラデーションなど、浮遊感のあるアートワークで作品タイトルとリンクする世界観に。アートディレクター、デザインを担当した、透明回線のうちきさんコメントフレデリックの康司くんから旅の記録、記憶、空気感を詰め込んだ1つの図録(=回遊録)のイメージでジャケットをデザインしてほしいと話をもらい構想を立てました。長い旅を1つにまとめたものなので、ジャケットデザインはその空気感全てを包括するものであるべきだと考え、背景のグラデーションは明け方や夕方、1日のどの時間帯とも受け取れる配色を意識し、「優游涵泳回遊録」のタイトルタイポグラフィはどこか異国の文字のような雰囲気を持たせながらギリギリ漢字として読めるラインを目指して制作しました。本そのもののイラストは康司くんが制作してくれたもので、みんなの想いを詰め込んだキラキラした宝物のような本というビジュアルになりました。書籍カバー
僕のマリ『書きたい生活』帯なし帯あり●Director:木庭貴信、岩元萌[オクターヴ]
●Illustrator:我喜屋位瑳務
2023
柏書房僕のマリの新著『書きたい生活』。デビュー作「常識のない喫茶店」の続編であり、完結編となるエッセイだ。クリームソーダを3杯飲む強者など、刺激的な喫茶店で起こる出来事や出会いを描いた前作から一転、喫茶店を辞めるまでの日々と、辞めてからの生活が細やかに綴られる。装丁はオクターヴの木庭貴信と岩元萌、装画は我喜屋位磋務。作品にも登場し喫茶店ならではのメニュー・クリームソーダをイメージさせる背景色、透明感のある人物、シュワシュワとした気泡がマッチし、爽やかさがあふれるアートワークとなっている。担当編集者コメント理不尽なクレームに耐え、心を殺しながら(実際に壊れる寸前まで)働いた正社員時代。著者はその後、一つの喫茶店に出会い、自分の心を再生させていく......。そんな前作『常識のない喫茶店』の続編にして完結編である本作には、喫茶店卒業までと卒業後の日々、作家として歩んでいこうという静かな覚悟が綴られています。明るい方向へ進んでいきたい、そんな著者の思いを体現するような装丁にできればと思いながら、木庭さんや我喜屋さんと相談していきました。デザインを担当したオクターヴの木庭貴信さんコメント

前作『常識のない喫茶店』からの同じチームで挑んだ『書きたい生活』。僕のマリさんの「シュワシュワとアイデアが頭から出てくるような」イメージを、我喜屋位瑳務さんが期待の100倍の素晴らしさでイラスト化してくれました。地色は、シュワシュワ「クリーム・ソーダ」からの発想です。きれいな発色になり、ホッ。商品パッケージ
『春ぽてと 甘うま塩味』『春ぽてと ふんわりサワークリーム味』●Creative Director+Art Director:上村正子[KREO]
2023
カルビーカルビーの“四季を巡るポテトシリーズ"『春ぽてと』が、2023年も期間限定で登場。「甘うま塩味」は旨みとコクが効いた甘じょっぱいおいしさ、「ふんわりサワークリーム味』はほんのりとした酸味と爽やかな風味で、どちらも春らしい食感と味わいが楽しめるポテトチップスだ。大きく「春」と配置したパッケージが目に留まり、パステル画のようなふんわりと和やかなイラストが春らしさをより感じさせてくれる。2種類のパッケージを並べると、イラストが繋がる仕掛けも楽しい。担当者コメント本商品は、春にしか出会えない、春限定のポテトチップスです。 北海道産じゃがいも、春ぽてと独自のカットで味わえる食感と味付けにこだわり、春の訪れを感じていただけるよう、パッケージデザインにもこだわりました。春だからこその出会いと別れのようなストーリー感じるデザインにしつつ、甘うま塩味・ふんわりサワークリーム味を並べると絵がつながる、2品とも手に取りたくなるような仕掛けにしております。