「E2系新幹線包囲網」狭まる 3月ダイヤ改正後は「東北新幹線のみ」運用へ
最後の活躍の場は東北新幹線に。
E5系とE7系の増備で活躍の場が縮小
2023年3月18日(土)のダイヤ改正で、上越新幹線でのE2系電車の定期運用が終了し、残るは東北新幹線「やまびこ」「なすの」だけになります。
上越新幹線で最後の活躍を見せるE2系(乗りものニュース編集部撮影)。
E2系は1997年10月開業の北陸新幹線「あさま」と、秋田新幹線と併結する東北新幹線「やまびこ」に使用するために開発された車両です。東北新幹線八戸延伸や新青森延伸の際にも、仕様が一部変更されながら増備が続きました。JR東日本の標準新幹線車両として、東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線全てで活躍した経歴を持ちます。
しかし、後継車両のE5系とE7系の増備により、徐々に活躍の場が縮小。北陸新幹線では、2017年3月で定期運用が消滅。上越新幹線でも2023年3月改正で、わずかに残っていた定期運用が終了し、上越・北陸新幹線はE7系・W7系に統一されることになります。
最後の活躍の場は東北新幹線となったE2系。特に去就が注目されるのは、車齢が比較的若い、最終増備グループのJ70〜75編成です。これらの編成は、2010年12月の東北新幹線新青森延伸に対応するために新造された車両です。後継となるE5系の量産先行車よりも後に落成しており、E5系に近い車内設備となっています。他のE2系と異なる点として、行先表示器や車内案内表示器がフルカラーLEDになっていること、窓側にコンセントを備えていることなどが特徴です。
もうしばらくは東北新幹線でE2系の活躍を見ることができそうですが、今後もE5系の増備が進めば、E2系の活躍の場は更に狭まっていくと見られます。