東京メトロ「豊住線」整備に向け動き本格化 江東区と東京メトロが初の「定例会」
地下鉄8号線延伸の着工に向けた手続きが進む中、江東区などで延伸を見据えた動きが本格化してきました。どのような動きがあるのでしょうか。
「豊住線」整備へ区と東京メトロが定期的に意見交換
東京メトロ有楽町線の豊洲駅から北へ分岐し、住吉駅までの約5・2キロを結ぶ新路線「地下鉄8号線」、通称「豊住線」の着工に向けた手続きが進んでいます。
そんな中、江東区と東京メトロのあいだで、定期的に情報共有や意見交換を行うための定例会が設置されました。第1回目の会合は3月13日に開かれ、地下鉄8号線の工事着手後も継続して各年度ごとに2回程度開催される予定となっています。
東京メトロ17000系(2021年2月、伊藤真悟撮影)。
定例会には、江東区側は都市整備部・土木部の関係部課長、東京メトロ側は改良建設部の関係部課長が出席。地域住民から寄せられた声や区議会での議論についても、この定例会を活用して区から東京メトロに共有するとしています。
延伸予定地のまちづくりの検討も本格化しています。昨年末、区は「地下鉄8号線沿線まちづくり構想」の素案を公表しており、新駅を含む5駅を対象に、街の将来イメージを提示しています。まずは枝川新駅周辺を対象に、個別の「まちづくり方針」策定に向けた取り組みを進める方針です。2023年度は沿線の関係者などで構成する「(仮称)枝川駅周辺地区まちづくり協議会」を設立し、運営支援も行う予定。今後、2024年7月に協議会から区に「地区まちづくり提案書」を提出し、2025年3月に地区まちづくり方針が策定される見込みです。
江東区は今後、将来の開発などを見据えて臨海部における都市交通のあり方を検討するため、「未来の臨海部における都市交通ビジョン」も2024年3月に策定する予定。関係機関や交通事業者などに共有し、臨海部における多様な移動手段の導入を推進するとしています。