どんどん掘ってます!トンネルの「ど真ん中」から。

新トンネル掘削と高架拡幅の「合わせ技」


渋滞が起きる中央道上り線の小仏トンネル手前(乗りものニュース編集部撮影)。

 中央道の渋滞情報で頻繁に名前が挙がる「小仏トンネル」。この渋滞ポイントで、東京方面(上り線)の車線増設工事が進められています。

 小仏トンネルは相模湖東IC〜八王子JCT間にあり、神奈川県と東京都の都県境をまたぐ地点にあります。上り線では峠越えの手前で長い上り勾配になるため、自動車のスピードが知らず知らずのうちに落ち、それが渋滞の原因となっています。

 相模湖バス停付近から3車線拡幅されていますが、小仏トンネルの手前でふたたび2車線に減ってしまいます。この車線減少部もまた渋滞を引き起こしています。

 抜本的な対策としてNEXCO中日本が進めているのが、小仏トンネル周辺のまるごと3車線化です。小仏トンネルでは進行方向左側にもう1本トンネルを掘り、その前後は高架橋を拡幅します。別線区間3.5kmと高架拡幅1.5km、あわせて5kmにおよぶ大プロジェクトです。

 新小仏トンネルの掘削は、南側の作業ヤードから掘削地点へ工事用道路と作業用トンネルで到達し、そこから東西方向へ同時掘進していく形です。

 この工事、現在どこまで進んでいるのでしょうか。同社の八王子支社に聞いたところ「新小仏トンネルの計画延長2300mのうち、掘削済み延長は2月末時点で330mとなっています」とのことでした。

 また、同社の八王子工事事務所支社のSNSでは、トンネル東側の高架拡幅部について、橋脚の「2本目に取り掛かっているところです」と報告しています(2月28日の投稿)。さらに今月8日には、西側の別線高架「新底沢大橋(仮)」の工事現場を紹介。「橋脚の基礎部分を構築するため、地面を掘削しています」としています。

 橋脚設置工事は全体としてどれだけの進捗なのでしょうか。八王子支社は「小仏トンネル西側が4基、東側が8基の計12基で、そのうち東側で2基が工事中となっています」とのこと。完成予定については「まだめどが立っている状況ではありません」と話しました。