事業開始までまもなくという段階まで来ました。

最後の難関工区


沼津市内の伊豆縦貫道(画像:写真AC)。

 国土交通省は2月末に、2023年度の新規事業化の候補となる路線を選定しました。その中に、伊豆半島を南北につらぬく高規格道路「伊豆縦貫道」天城峠道路も含まれています。

 東名沼津ICから最南端の下田ICまでの延長約60kmうち、すでに開通済みなのが沼津IC〜月ヶ瀬ICの約40km。そのほか下田市内の河津〜下田は事業化済みで、河津IC〜逆川ICは今月19日に先行開通予定です。

 その間の約20kmの区間が、天城峠を超える長い山岳区間です。概略ルートが決まるまでに長い年月を要しましたが、今年1月についに都市計画決定。環境アセスメントの手続きも進行中です。長大トンネルにより、天城峠の西側を回り込む概略ルートとなっています。

 それらの進捗を受けて、いよいよ「GOサイン」とも言える事業化の候補区間にリストアップとなりました。今後、「新規事業採択時評価」によって「整備することが妥当」という結論が出れば、晴れて2023年度から事業が着手されることになります。

 これまで長い峠越えが必要で、伊豆半島の西回りも東回りも遠かった下田地区が、いよいよ最短距離の高速道路でつながっていく手はずとなります。試算では、沼津〜下田の所要時間は、110分から60分へほぼ半分に短縮されます。