「私は義父と母の介護中なのに」不倫夫の音声に号泣＜セックスレス・久美子さんの場合2＞
日本では6割の夫婦が陥ると言われるセックスレス。セックスレス夫がやり取りしている怪しいメッセージを読んでしまった福井県の主婦・久美子さん（仮名・47歳）を取材しました。夫の女性問題が疑わしいなか、年老いた親が次々と病気になってしまい、介護生活がスタート。レスの状況を打破するどころか、事態が悪化の一途を辿っていった当時のお話を伺いました。
メンタル直撃…。親の介護でセックスどころじゃなくなった
レスに陥って15年、私たち夫婦は40代。夫婦生活は年に1回あるかないかという状況でしたが、夫婦仲が極端に悪いわけではなく、表面上は穏やかな日々が続いていました。
ところが年老いた親の介護が始まるにつれ、私と夫はどんどん精神的に追いつめられていってしまいます。
●夫の父のおかしな言動。今すぐ入院するレベルだった
最初に病気になったのは義父でした。ある日突然「自分は神様になったので、子どものアレルギーを治せるぞ」と私に電話をしてきたのです。支離滅裂な言葉になにを言っているのかわからず、夢でも見たのかな？ と話半分に聞いていたのですが、その後もおかしな言動が続きました。
近所に散歩へ出かけて泥まみれになって帰ってきたり、一緒に食事に行ったときにレストランのフォークやナイフをやたらまぶしがったり。痴呆も疑ったのですが、明らかに今までと違う様子を目の当たりにし、私と夫の2人がかりで近所のクリニックへ連れていくことに。
しかし「これはうちではなくて大きな病院へ行ってほしい」と断られ、受診すると、すぐに入院が必要なレベルの病気であるとの診断でした。
発症のきっかけや原因はわからないのですが、私もこの病気について勉強しようと思っていろんな本を読みました。そのなかで、同じことを何度も要求するモラハラともいえる夫の言動についても感じるものがありました。
●私の母親が大病を患う
そして、義父に続くように私の母にがんが見つかりました。病名を聞いたときはショックで目の前が真っ暗になりました。それでもなんとか手術に望みをつなげ励ましながらの闘病生活がスタート。
精神的に削られるような出来事が立て続き、とてもセックスレスをどうにかしようなんて話し合う余裕はなくなってしまっていました。
こうして両家の親を支えながら、夫婦二人で足並みをそろえてがんばろうと思っていた矢先。気になっていた夫の女性問題が表面化してしまいました。
携帯電話に残る通話履歴。浮気調査の相場っていくら？
夫が仕事から帰ってくるのが23時を回ることが増え、これは明らかにおかしいなと感じました。繁忙期という時期でもないのに。
思い出したのは、夫の携帯のメッセージ。職場の女性と、まさか…と思いながらこっそり見てみると、A子という女の人と頻繁に通話をしていることがわかりました。
●夕方の通話。遅い帰宅。これは仕事じゃない…
A子は以前、夫に携帯を見せてもらったときにやり取りしていた職場の女性のひとり。仕事の連絡が多いとは聞いていました。
けれど、仕事が終わろうかという夕方にメッセージではなく、通話で連絡を取り合っていて…、しかも毎日。これは仕事ではなく、プライベートで会っているのだなとピンときました。
●探偵に頼もうと興信所の相談へ。見積もり額にびっくり
どうしていいかわからず、探偵に証拠を取ってもらって白黒はっきりさせてから話し合いをしたいと思い、興信所の無料相談をしにいきました。
ところがそこで提示されたのは予想よりはるかに高い費用。二人が密会すると思われる日にヤマを張って数時間の張り込みをするのに50万円かかるという見積もりでした。
とても私のお小遣いから捻出できる金額ではなく、断念。そのとき、興信所のスタッフからは「旦那さんのクルマにGPSをつけたり、小型のボイスレコーダーをつけておけば、もう少し具体的に動きやすくなります。奥様でもできる簡単な作業ですから一度試してみてください」と言われ、おすすめされたアイテムをネットで購入。さっそく使ってみることにしました。
●夫が仕事帰りに愛人といちゃいちゃ
GPSを見ていると、夫は毎日会社を定時に退社して、家とは反対の方向へ行っていることがわかりました。
そしてボイスレコーダーには愛人と思われる女性との楽しそうな会話やいちゃいちゃしている気持ちの悪い音声が…。
結局、全部聞くことに堪えられないレベルまで関係が発展していました。
●妹に夫の不倫を打ち明け、一緒に弁護士のもとへ…
もう私は一人でこの問題を抱えきれなくなりました。病気の親に心配をかけたくもありません。たまらず妹に、夫の女性問題を打ち明けることにしました。
話しながらボロボロ泣いてしまう私の背中をさすりながら妹が「私は味方だから大丈夫だよ」と言ってくれて、ずっと長い時間自分がいろんなものを我慢してしまっていたことに気がつきました。
妹に「私は夫ともう一度元の夫婦生活に戻りたい」と率直な気持ちを話しました。すると「この愛人と別れてほしいんだね。そしたらこういう例をたくさん知っていそうな弁護士の先生に、どうしたらいいか相談へ行こう」と言われ、妹の夫の友人がやっている法律事務所へ一緒に行くことに。
弁護士を挟んだら離婚へ一直線なイメージがあったのですが、離婚を回避するためにも力になってくれる先生もいるんですね。
結論から言うと、この弁護士相談でいろいろアドバイスをもらって、私も具体的に夫に愛人との関係を断ちきってもらうために動き出す勇気が出ました。こうして事態が大きく動きだしたお話は次回したいと思います。
