テレビ、雑誌で活躍する人気料理家・藤井恵さんに、忙しい日々のなかでも、野菜たっぷりの食事を手軽に取る方法を教わりました。仕事、育児で時間がない人にも、世帯の人数が減って、1人分や2人分のご飯づくりがおっくうになってきた人にもおすすめです。記事の最後に、編集部が実際につくってみたレシピも紹介しています。

藤井恵さんのご飯づくりを支えるのは、旬の食材を新鮮なうちにまとめて下ごしらえしておいた「野菜ストック」。少ない時間でさっと仕込めて、使い回しが効くから、食べ飽きず、時短もかなうのだそう。

そのままでも食べられて、アレンジも自在。一年中頼れる「野菜ストック」

「野菜は新鮮なうちに下ごしらえをし、軽く味つけをして保存。素材がひとつなら、ちょっとくらい量が多くても手間がかからず、さっとつくれるんですよ。切りおき、ゆでおきするだけでももちろん便利ですが、薄味をつけておくとそのまま食べられるから、あと一品ほしい、というときに大助かり。何度もやるのは面倒な下ごしらえをまとめてすませてしまえば調理時間が短縮でき、思わず手が伸びて、ムダなく食べきれるのもいいところです」

●食べ飽きないから、何度でもおいしい

つくりおきおかずと違って、ごく薄い味つけなので、食材や調味料を加えるアレンジも自在です。炒め合わせたり煮たりしてもおいしさを損なわない、絶妙な火どおりもポイント。

「幅広く展開できるよう、ベースの味つけはごくシンプルに、食感を残しておくのがポイント。塩分や水分がちょうどよく、保存もアレンジもしやすいレシピにしました。
この「野菜ストック」は、家族が少なくなって毎日の食事づくりがおっくうになりがちな方にも、仕事や育児が大変で料理に時間をかけられない方にも、すべての方におすすめです。きちんと下ごしらえをしておくだけで、野菜たっぷりのヘルシーな食生活がラクに手に入りますよ」

メリットいっぱいの「野菜ストック」を1冊にまとめた『藤井 恵の季節を味わう野菜ストック』(扶桑社刊)が発売中。一年中手に入りやすい野菜や、春夏秋冬の旬の野菜、乾物などのストックレシピ34点と、アレンジレシピ126点を収録しています。

本書のレシピを、編集部でもつくってみました。

●漬けるだけ!簡単なのに万能な「ミニトマトのピクルス」

つくってみたのは、赤の彩りと、酸味がきいた味わいで毎日の食卓に重宝しそうな「ミニトマトのピクルス」です。

材料

ミニトマト 2パック(約20〜30個)
A[りんご酢(または酢)、水各1/2カップ 砂糖大さじ3 塩大さじ1/2 赤唐辛子1本粒コショウ(黒) 小さじ1 ローリエ1枚]

【つくり方】

(1) 鍋にAを入れて中火にかける。煮立ったら火を止め、粗熱を取る。

(2) ミニトマトはヘタを除き、浅く十字に切り込みを入れる。

(3) ビンまたは保存容器に(2)、(1)の順に入れ、30〜60分漬ける。冷蔵庫で保存する。

保存期間は冷蔵で4〜5日

【POINT】

ミニトマトは湯むきしなくてOK。切り込みを入れるだけで、短時間で味がしみます。皮つきだから数日間漬けてもしみすぎないというメリットもあります。

●試してみた感想は「想像以上に便利」!

実際につくってみたところ、想像以上に重宝しました。とくに、困りがちだったテレワークの日の在宅ランチに大助かり。イチからつくる時間がなくて、インスタント麺やどんぶりだけ…ということも多かったのですが、あえるだけ、盛るだけの副菜がサッと準備できると野菜を摂るのも苦になりません。

お弁当の彩り要因としても活躍してくれます。夕食にそのまま出すにも便利。

本書では「ミニトマトのトムヤムクン風」などアレンジレシピも紹介しています。ぜひチェックしてみてください。