54歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(おばあちゃん)、里子から養子縁組した小2の長男・うーちゃん、同じく里子から養子になった5歳の長女・ぽん子ちゃんという家族5人で暮らしています。今回は、薄着すぎるぽん子ちゃんのお話です。

こんなに寒いのに信じられない!薄着のぽん子ちゃん<古泉智浩の養子縁組やってみた107>

今年の寒さは厳しいですね。何度も大寒波が襲来して水道が凍結することもありました。水道の凍結なんて、僕が小学生の頃にあって以来なような気がします。記憶が間違っているかもしれません。いや、少なくとも子どもがうちに来てからはなかったはずなので、8年はなかった、その前もやっぱり記憶にありません。
とにかく寒い。積雪はここ数年毎年必ず1回はあるのでそう変わりませんが、まあ冷えます。

●裏起毛のパジャマを脱いでは「寒い」と文句を言うぽん子ちゃん

5歳の養子のぽん子ちゃんにはふかふかの毛布のような生地のパジャマや、裏起毛でキャラクターがかわいい「光るパジャマ」などがあるのですが、さっぱり着ようとしません。やっとの思いで着せて布団に入れても、翌朝見ると肌着とパンツ姿で寝ています。

それでいて「さむい、さむい」と文句を言うので、なんで脱いでおいてそんなことを言うのかと、まったく筋が通りません。子どもに筋の通りを求めても仕方のないことですが、お願いだから脱がないでほしいと思うばかりです。

元は言えば去年の夏、小2の兄のうーちゃんがパジャマを着ずに肌着のまま寝るようになったことが原因です。お兄ちゃんのすることならどんなことでも真似をしたがるぽん子ちゃんは、早速肌着で寝るようになりました。
夏は夏で半袖半ズボンのパジャマか、薄手の生地のパジャマがあります。風呂上がりに着せても、お布団に入るときに脱いでしまっていました。

それが冬になっても続いています。今お兄ちゃんは暖かい厚手の毛布地のパジャマを着て寝ています。しかし、ぽん子はその真似はせずに、肌着になって寝るのが当たり前みたいに肌着姿で寝ています。

寝るときは、厚手のふかふかの毛布と羽毛布団をかけて寝ていますが、目を離すと毛布だけになっていたり、体が半分毛布からはみ出していたりするので、気が抜けません。気は抜けませんが僕は僕で夜は眠ってしまいます。体がはだけていることに気がついたときは、慌てて毛布をかけ直してその上から布団をかぶせます。

子どもは一般的に大人より体温が高いので大人のように布団をかけると汗をかいてしまって、むしろよくないなどとも言いますが、今年の寒さでもそうなのでしょうか。毛布と布団をかけて腕だけ出して朝を迎えるという日もあります。

幸い、新型コロナが流行りだしてから風邪をまったく引かなくて、こんな薄着で寝ていても風邪を引かずにすんでいます。コロナの濃厚接触者に何度もなってそのたびに保育園を何日も休んでいますが、実際にコロナにかかったのは1回だけ。家で元気を持て余して大変です。

●一人だけ肌着姿で遊ぶぽん子ちゃん。その理由とは…

先日、ママの代わりに僕が保育園に迎えに行きました。すると、保育園のホールでぽん子ちゃんが、上の服を脱いで肌着で走り回っています。一緒に走り回っているお友達はちゃんと服を着ています。肌着姿で遊んでいるのはぽん子ちゃんだけ。
「どうしたの?」と聞くと、「暑いから脱いだ」と言います。

冬用の長袖の厚手の肌着を着ていればまだいいのですが、タンクトップやキャミソールの肌着の日もあります。長袖を選んであげても頑としてゆずりません。

世の中には寝るときに全裸の方がむしろ体温が上がってよい、という説もあります。僕はまったくそうだと思いませんが、ぽん子ちゃんもそういうタイプである可能性は否定できません。
だからと言ってこれの状況がいいとも思わなくて、やっぱり暖かいパジャマを着てお布団と毛布をしっかりと肩までかけて寝てほしいです。

 

●一方で、古泉さんの冬ファッションは?

しかし、僕は僕で、部屋着であるスウェットのズボンとそのまま外にも出かけるジャージを着たまま寝ています。昼と夜と外の区別があまりない服装です。
外出するときはスウェットというわけにはいかないのでジーパンに履き替えて、上はジャージの上にダウンのベストなどを着ます。寒くてもすぐに車に乗って移動して行き先は屋内なので短い時間しか外気に触れません。なので、こんな服装でもあまり寒さを感じることがありません。

こんなだらしのない生活をしている僕がいくらパジャマを着なさいなどと言っても説得力がないのです。僕自身、自分を棚に上げて説得力がないなあと思いながら言っているので言葉が届かないのかもしれません。