シリーズ累計1400万部(電子書籍を含む)を越えるライトノベル『魔術士オーフェンはぐれ旅』(TOブックス刊)。アニメシリーズも大人気で、1月18日からは待望のアニメ新シリーズがスタートしています。

今回は前後編で主人公・オーフェンの声優を務める森久保祥太郎さん、そして本シリーズよりエド役として参加することになった小野大輔さんにそれぞれお話を伺いました。

【写真】森久保祥太郎さんの魅力あふれるソロ写真

森久保祥太郎さん「オーフェンの生き方がすごく好き」

書籍『魔術士オーフェンはぐれ旅』は、最初にアニメ『魔術士オーフェン』として1998年にオンエアされました。そして2020年からはシリーズ生誕25周年を記念して、新作TVアニメシリーズ『魔術士オーフェンはぐれ旅』がスタート。1月からは第3期『アーバンラマ編』が放送を開始し、4月からは2クール連続放送で『聖域編』が続きます。

●20年以上演じ続けられることに感謝

1998年から主人公・オーフェンを演じる森久保さんですが、第3期が決まったときの気持ちを「本当に感無量だった」と話します。

「第1期も20年以上のときを超えて再び演じさせていただき、十分感慨深かったんですけど、その先の物語もアニメでお届けできるというのは本当に信じられないですね! 改めて『オーフェン』という作品の持つ力のすごさを感じ、原作の秋田禎信先生が書き続けていらっしゃるということ、そして原作のファンの方々が20年以上も熱意を持ったままでいてくださるからこそのアニメ化だったと思います。皆さまに感謝しています」

『魔術士オーフェンはぐれ旅』から参加したレギュラー声優陣には、1998年当時の『魔術士オーフェン』を観ていたという人たちも多いのだそう。

「1998年当時から参加しているのは僕だけですが、ヒロイン・クリーオウを演じる大久保瑠美ちゃんは子どもの頃に原作を読んでいたって言いますし、観ていた世代と収録しているのかと思うと、それも感慨深いですよね。もし、なにか分からないことがあれば、作品の大ファンである瑠美ちゃんに聞けば、『ちょっと待ってください』って言って、茶色く煤けた、何十年も前の本を持ち出して調べてくれたりして、なんでも答えてくれるんですよ」

多くの人のリスペクトと愛がつまっているということが、このお話からも分かります。

●年を重ねて変化した役への理解

とても長いお付き合いとなる森久保さんとオーフェン。当時、オーフェンの年齢とご自身の年齢が近かったこともあり、「ある意味、存在を等身大に感じていました」と森久保さんは答えます。そして歳を重ね、それが変化しつつあると教えてくれました。

「当時はそれでも(オーフェンを)大人びていると思っていたんですけど、今改めてオーフェンを見つめ直すとまだまだ未熟な部分がたくさんあるんだな、不器用な奴なんだな、ということに気がつきましたね。自分が進んでいくなかで、出会ったものや人に対する責任とけじめを取る男というか。やらなくていいことまで背負ってしまって、でも、この先に進んで行けば答えがあるんだろう、と進んでいく。

でも、僕はそういう生き方がすごく好きなんです。僕自身も似たようなところはあるので、見ていて楽しいんですよね。ただ、年齢を重ねて逆にいろいろわかってしまった分、できるだけ当時の気持ちを保ったまま、フラットに演じようとは心がけています」

●小野Dは本当にエドにぴったり!

そしてお付き合いが長いと言えば、エド役を演じる小野大輔さんです。これまでも何度か共演されていますが、最初にキャスティングを聞いた際に「本当にエドにぴったりだな、と思った」と太鼓判を押します。

「クールでかっこいいのはもちろんそうなんですけど、観ていくうちに、ものすごく世界観がある男だということが分かるんです。その辺がもう小野D(小野さんの愛称)本人にそっくりで!」

15年以上、一緒に音楽活動を行っている森久保さんと小野さん。でも、アフレコで共演されるのは久しぶりなのだそう。

「収録が終わったあと、合流したマネージャーにしみじみと『小野Dってやっぱりかっこいいな』って言っていたんです。エドってどこまで感情を出していいのか、難しい役なんですけど、それを淡々とやっている。それを見ていたら、改めてかっこいいな、と思いましたし、彼とのかけ合いのシーンは、やっぱりお互いに芝居がノリましたね。スッと集中できるというか。楽しかったですね」

●森久保さんの暮らしのこだわりって?

忙しい日々を過ごしていらっしゃる森久保さん。そんななかで暮らしのこだわりを伺ってみると、「僕、こだわりがすごいですよ!(笑)」と満面の笑みで教えてくれ、すぐにでもマネしたくなるようなテクが飛び出しました。

「一度、仕事が忙しいのを理由に、すごく部屋が荒れたときがあって、これはいけないと反省しましたね。それから、一度ものを置く場所もすべて決めて…帰ってきたら、どこでなにを外すか、なにをしまうかの動線も全部決めてあるんです。掃除も汚れたらすぐにやる。だから、家のいたるところにコロコロローラーを置いてありますよ」

また、家事の予定もきっちり決めてカレンダーに登録。なにをいつやるかというのを明確にし、しっかりと管理しています。

「掃除機は何曜日にかけるかとか、トイレ掃除とか、あと、忘れがちなお風呂場の換気扇のフィルターとか。カレンダーに入れておけば、『今日は○○の家事をやる日』というのがすぐに分かるので、あれやんなきゃ、これやんなきゃ…って、慌てて思うことがないんですよ。

あとは、靴下や下着も同じものを買っています。これは下着をどれつけようか悩んだり、靴下も組み合わせを探したり…悩むことにコストをかけたくない。だから同じものにしてたんですよね。同じものだと余計な頭のコストを使わないらしい、となにかで聞いて、俺はただの小姑じゃなかった! と思って安心しました(笑)。

どんなにくたびれても、快適に部屋を保つ方法としてこうやっていろんなことをルーティン化しました。でもこの話をほかの人にすると、きっちりしすぎてるのか、ちょっといやな顔されたりしますね」

●森久保さんからのスペシャルメッセージ

そうはにかみながら、暮らしのこだわりを笑顔で答えてくれた森久保さん。ある種、日々忙しいからこそ生まれたテクなのかもしれませんね。最後に、読者へのメッセージをいただきました。

「みなさん、本当に毎日仕事や家事、お疲れ様です。お忙しい合間にぜひ息抜きにこの『魔術士オーフェンはぐれ旅』を観ていただいてですね、結構ストーリーはシリアスな部分もあるんですけど、おもしろい部分、笑える部分もたくさんあるので、息抜きにぜひ『魔術士オーフェンはぐれ旅』をご覧いただければと思います」

2月21日公開予定の後編では、小野大輔さんに作品の見どころや、久しぶりの森久保さんとの共演についてたっぷりお話を伺いました! ぜひこちらもお楽しみに。