年齢を重ねると、体力や集中力も低下してくるもの。やりたいことや、やるべきことを効率的にこなしつつも、できるだけ無理せず過ごしたいですよね。ここでは、50歳から本格的にミニマムな暮らしをスタートさせた、カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さん(現在60代)に、毎日の時間の使い方で心がけていることを教えてもらいました。

60代ミニマリストの時間の使い方。やることを減らすのも大切

私の時間の使い方を紹介します。まず、1日のスケジュールを簡単に書きますね。

●1日のスケジュール

季節によって、日照時間と日没時間が大きく変わるので、その都度、スケジュールも変わりますが、2023年2月現在のスケジュールは以下のとおりです。

睡眠時間を入れて、1日を5つの時間帯に分けています。

1) 21時〜5時(8時間):睡眠

2) 5時〜10時(5時間):身支度、モーニングページや日記、TO-DOリストなどを書く、運動、家事、仕事の準備、趣味の語学など。

3) 10時〜16時(6時間):仕事、昼食。

4) 16時〜18時半(2時間半):家事、夕食など。

5) 18時半〜21時(2時間半):入浴、フリータイム。

仕事が忙しいときは、趣味や自由時間を減らして仕事をし、仕事以外の用事があるときは、仕事時間を減らして用事をすませます。あまり細かくスケジュールは組まず、臨機応変に対応しています。

次に、時間の使い方で私が心がけていることを5つ書きます。

●やることを盛り込みすぎない

スケジュール管理で私がいちばん重要視しているのは、やることを減らすことです。人間は欲張りなので、なにも意識していないと、あれもやりたい、これもしなくちゃ、と、ついついタスクを入れすぎて、実現不可能なTO-DOリストをつくります。その結果、予定通りに進まず、日毎に未完了の案件がたまっていき、ストレスもたまってしまいますよね?

以前の私にもそんな傾向があったのですが、今は、「1日に重要なことが3つできればいい」、と考えています。3つのうちの1つは、仕事です。所持品と同じで、やることも量より質を心がけています。

●目的を明確にする

今から自分がなにをやるのか、この活動のゴールはなにか、これからする行動の目的をはっきり意識するようにしています。なにもせずにダラダラしたいときも、「ダラダラ時間を3時間」という予定を入れます。

こうしないと、私は際限なくダラダラしてしまい、ダラダラしすぎて疲れて、あとで罪悪感にさいなまれます。仮に1年ぐらい、「なにもしない年」をつくることができたとしても、あえて「今年はなにもしない年」という予定を入れるでしょう。

●睡眠や休息はしっかり取る

疲れすぎると、仕事や家事の失敗が増えるし、趣味も楽しめないので、睡眠は優先的にとっています。私は仕事に関係のあることを検索して調べているうちに、どんどん横道にそれて、次から次へと、どうでもいい記事を読み、時間と体力を浪費することがあります。

そんな無益なネットサーフィンモードに入るのは、たいてい睡眠不足のときです。睡眠を削って仕事をしたとしても、結局、昼間、無駄に時間を使うことになるので、夜しっかり寝るほうがいいと考えています。

休息もまめに取ります。仕事も家事も、1時間ぶっ続けでやることはせず、50分やって最低でも10分は休憩します。

休憩をちゃんと取れるように、最近は、このタイマーを使っています。タイムタイマーと呼ばれるタイマーの類似品ですが、残り時間を可視化できるので便利です。赤い部分が見えなくなったら、休憩タイムです。

●キャッチアップする時間をつくる

どんな用事も予定時間内に終わることはなく、たいてい足が出ます。そこで、できなかった分をキャッチアップする時間をつくって予定に入れています。

以前は、追いつく時間をつくっていなかったので、やらなければいけないことがたまり、同時にストレスもどんどんたまる、よくないパターンに入ることがありましたが、今はわりと平穏な気持ちで仕事を進めています。

以上が時間の使い方で私が気をつけていることです。自宅で仕事をしているので、毎日やることはほぼ同じですが、毎朝、その日、どんなことをいつやるのか紙に書き、それを見ながら1日を過ごしています。予定どおりに過ごせると、とても気分がいいですよ。充実感を得られる手軽で安上がりな方法です。