イタズラに苦慮(イメージ写真:アフロ)

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他の客が注文した寿司にレーン上でわさびを乗せる、といったいたずら行為の動画がSNS上に投稿され、大手回転寿司チェーン「はま寿司」は、警察に近く被害届を出すことを2023年1月23日の取材に明らかにした。

加害者は、「私がやりました」と自ら連絡してきて謝罪したという。ただ、レーン上のいたずらは続発しており、はま寿司では、その対処に苦慮している様子だ。

他の客が注文した寿司をレーン上で横取りする別の動画も拡散

若い男性が右手にスプーンを持ち、レーンから流れてくる他の客注文の皿の寿司にスプーンに盛ったものを乗せる。一部は、皿からこぼれた。向いの男性も、笑っているようだった。

この動画は、「他人握りわさび乗せ」とのテロップ入りで、1月9日ごろにインスタグラムに投稿された。24時間で消えるストーリーという機能を使っていた。

ところが、その行為に非難が相次いだようで、アカウントが削除された模様だ。それでも、14日には、ツイッターで動画が転載され、23日なっても、まとめサイトが取り上げるなど、騒ぎが続いている。

はま寿司とみられる店舗では、7日ごろにも、他の客が注文してレーンから流れる皿の寿司について、若い男性が2貫のうち1貫を勝手にはしで取って食べて笑う行為の動画がTikTokに投稿された。「おいしそうだったのでたべちゃいました。#人の注文」と画面に説明が付き、こちらは男性の顔もはっきり映っており、ツイッターに転載されて炎上した。

「わさび乗せ」行為について、はま寿司の広報担当者は23日、J-CASTニュースの取材に対し、加害者が店に連絡してきて、謝罪もあったと答えた。しかし、同社では、事態を重く見て、警察に間もなく被害届を提出する予定だと明らかにした。注文した客は特定されておらず、この行為のあった寿司を食べたかなどは分からないという。

「皿にフタなどは未実施だが、店のクルーには注意を促す」

他の客の寿司を横取りしたケースについては、店舗や加害者の男性が分かっておらず、特定できるよう対応すると説明した。ただ、はま寿司では、本社の近くにある警察署には1月上旬に相談し、警察では、このことについて認識しているとしている。被害者の客は特定できておらず、加害者からは、連絡や謝罪は23日夕時点ではないという。

なお、このケースは、レーンの形状などから、「わさび乗せ」があった店舗とは違うとみられるとした。

過去には、はま寿司の店舗で19年2月、別の若い男性がレーン上を流れる皿の寿司のネタを素手で取り、はしでシャリの上にわさびを乗せる様子を撮った動画がSNS上で投稿されている。男性の顔は、はっきり映っていた。

はま寿司によると、このときも、加害者が名乗り出て、店に謝罪があったが、警察に被害届を提出したと公式サイトで発表している。

レーン上の悪質行為については、店内に防犯カメラはあるものの、店員らも忙しくてレーンを常時見張ることはできない状態だ。

「お客様に不安や不快感を与えるこうした行為は控えていただきたく、報道を通じてけん制することにつながればと考えています。店のクルーがお客様すべてを監視できませんが、その素振りがあれば注意するよう促していきます」

ただ、皿にフタをするといった抜本的な対策については、コストがかかるなどの面から、まだ実施できていないという。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)