年上の美女を落としたい…頑張ったのに男が振り向いてもらえなかった、たった1つの理由とは
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-あの時、彼（彼女）は何を思っていたの…？
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は？
▶前回：ずっとデートしていたのに、いつの間にかセカンド女に…。年下男に“同時進行”されてしまった理由
3歳上の碧は、久しぶりに好きになった人だった。
笑顔が可愛くて、年上なのにちょっと抜けているところも愛おしい。だから僕は積極的にデートに誘い、必死にアプローチしていた。
「碧さん、僕と付き合ってもらえませんか？」
デート中、ずっとニコニコと楽しそうにしてくれていた碧。だから疑うこともなく、答えはきっとOKだと思っていた。
でも僕が告白した途端に、碧の顔にハッキリと困惑の色が見えた。
「…ありがとう」
そう言うと、彼女はしばらく黙って考え込んでしまった。そして申し訳なさそうな表情に変わる。
「亮之助くん、ごめんなさい。亮之助くんはすごくいい人だし大好きなんだけど、でも今のままがいいというか…。これからも仲良くしてもらえると嬉しい」
遠回りな言い回しだったが、つまりは“NO”だということくらい僕でもわかった。
「ダメですか…？」
「ごめんね。でもそう言ってもらえて、本当に嬉しい」
― 2回のデートの、楽しかった時間はなに！？
あんなにも盛り上がっていたのに、どうして僕は断られてしまったのだろうか…。
Q1：初デートで女がキュンときた言動は？
碧と出会ったのは、大学の先輩からの紹介だった。紹介と言っても、仕事終わりに先輩と飲んでいた時に、その先輩が呼んだのが碧だった…といういきさつだ。
「亮之助、紹介するわ。同期の碧」
「初めまして。亮之助です」
― めっちゃ綺麗な人が来たな。そして色気ヤバ。
初めて碧を見た時、とっさにそう思った。ゆるく巻かれたロングヘアに、前髪をかきあげる仕草が色っぽくて、僕は碧から目が離せない。
そうかと思うと、話し始めると碧は意外なほど気さくで、そのギャップに最初からやられてしまった。
「亮之助くんって、いい子だね」
「いい子って言われても、男は嬉しくないですよ」
「え！そうなんだ。ごめん。じゃあ…カッコイイね」
相手にされないのはわかっていた。でも僕はどうしても碧とデートがしたくなり、先輩にちゃんと「碧さんを食事に誘ってもいいですか？」と、お伺いを立ててから碧をデートに誘ってみた。
するとOKをもらえたので、僕なりに一生懸命お店を探してデートをすることになった。
「このお店、好きなんだよね」
初デートは裏口から入る特別感が女性ウケ抜群の、『あじゅう田』にした。碧はやはり、このお店のことを知っていたらしい。
彼女が「初めて来た♡」と言うのをどこか期待していたけれど、それは仕方のないこと。年上で経験豊富そうな碧なら、僕より知っていることが多いだろう。
「知ってましたか？すみません、碧さんが好きそうなお店がわからなくて…」
「ううん。むしろ私の好きなお店で嬉しいよ。ありがとう」
なんて可愛い人なのだろうか。大人の余裕があって、本当に素敵だと思った。
「碧さんは、何が好きですか？」
「私は何でも好きだけど…亮之助くんは？」
そんな会話をしながら、お互いの趣味や好き嫌いについて探っていく。とても楽しい時間だった。
「じゃあ亮之助くんって、幼少期は海外にいたの？」
「そうなんです。とは言っても2年間だけですし、幼かったから全然覚えていないんですけど」
「かっこいいね。いいなぁ。私も海外生活したかったな」
「碧さん、ご兄弟とかいらっしゃるんですか？」
「私は三姉妹の末っ子だよ。だから要領もいいし、親からも姉からも甘やかされて育っちゃって。だから今でもつい人に頼っちゃうんだよね」
「へ〜。意外ですね」
しっかりしているように見えたので、三姉妹の末っ子と聞いて驚いた。男兄弟がいそうな感じもするし、長女のようにも見える。
「亮之助くんは？」
「僕も末っ子です。あ、碧さん何飲まれますか？」
「じゃあ私はもう一杯ワインでも飲もうかな」
他愛もない会話だけれど、お互いの距離がどんどん近くなっていく気がする。そしてこの日、碧はもう一軒付き合ってくれて、僕たちは長い夜を過ごした。
「碧さん、すごく楽しかったです。また次もデートしてもらえますか？」
「私もすごく楽しかった！もちろんだよ、いつにする？」
こうして、完璧な初デートを終えたのだった。
Q2：女が男からの交際オファーを断った理由は？
「碧さん、今日もありがとうございます」
「こちらこそ」
「会えて嬉しいです！」
年下の僕が碧さんの心を掴むためには何が必要だろう。最初はそんなことも考えたけれど、とりあえずストレートに気持ちを伝えることにした。
嬉しいことは嬉しいと言うし、好きなものは好きと言う。
ただそれが良かったのか、碧は少し照れくさそうに鼻を触りながら、嬉しそうな顔をしている。
「亮之助くんって、まっすぐだよね」
「そうですか。思ったことを言っただけです」
「そのストレートさが、眩しいよ（笑）」
そんなことを話しながらも、今日も楽しいデートは進んでいく。
「ちなみに…。碧さんって、どういう男性がタイプなんですか？」
「私は頼れる人かな。亮之助くんは？」
「僕は甘えさせてくれる人ですね。年上で、サバサバしていていて…。自立している人が好きです」
そう言いながらも、ちらっと碧のことを見る。なぜなら僕のタイプは、まさしく碧だったから。
「碧さんって、まさにそんな感じですよね。姉御肌って感じだし、サバサバしていて大人だし」
「それ、よく言われるけど私自身は全然そんな感じじゃないんだよね〜」
「そうなんですか？」
「うん。末っ子だから基本的に甘えたいし。なぜか甘えられることが多いけど」
「碧さんを見ていると、甘えたくなるんですよ」
「そうなの？まぁたしかに面倒見が良いから後輩に慕われるけどね」
碧の後輩の気持ちがわかる気がする。自立していて気さくなので、頼ってしまいたくなるだろう。
「わかります。碧さんって、仕事もバリバリしていてカッコイイし、つい頼りたくなる強さがありますもん。まさにバリキャリって感じがして」
「本当？私弱いけどな」
「そのギャップもいいですね」
この会話をしながら、僕はあることを決意していた。
― まだ二度目だけど、告白しよう。
そして店を出て、僕たちは夜道を歩き始めた。まだ告白するにはお酒が足りない。もう少し酔ってからにしたい。
「碧さん。もう一軒どうですか？」
「いいね。行こう！」
こうして、この日も二軒目まで行った僕たち。
「亮之助くん、大丈夫？飲み過ぎじゃない？」
「全然大丈夫です」
緊張のせいか、飲むピッチが早くなる。でも僕は、このあと大事な勝負を控えている。だからとりあえず飲むしかなかった。
そして店を出た後、思い切って想いを伝えた僕。しかし結果は惨敗だった。
― 告白するタイミングが早すぎたか？？
デートは良い感じに進んでいたし、嫌なことはしていない。それに毎回、碧は二軒目にも付き合ってくれた。嫌な相手だったらもっと早く帰るはず。
どうして僕は断られてしまったのだろうか…。
▶前回：ずっとデートしていたのに、いつの間にかセカンド女に…。年下男に“同時進行”されてしまった理由
▶1話目はこちら：「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT：1月22日 日曜更新予定
女が年下男からのアプローチを断った理由は？
