新型コロナウイルスによる県内経済への影響について、信用調査機関が行ったアンケートで回答があった企業の６割以上がこれまでの影響が続いていると答えたことが分かりました。

　東京商工リサーチ宇都宮支店が２０２２年１２月１日から８日にインターネットで調査したアンケートで、有効回答の９０社のうち新型コロナの影響が続いていると答えた企業が６４．４％に上りました。前回調査の去年１０月に比べ４．８％悪化しています。

　一方で、２０２１年１１月を１００とした２０２２年１１月の売上高の変化に関する問いには、６２．７％が「１００以上」と答え業績回復をうかがわせています。コロナ禍前の３年前と比較しても半数以上がそれ以前の売上高に回復していると回答しています。

　売上高が改善していても企業が「悪影響継続」と答える背景について、東京商工リサーチ宇都宮支店は「感染拡大の第８波の影響で去年１２月に倒産件数が急激に増えるなど、不安感や不透明感が広がっている。第８波が長引くと春先以降、状況が悪化する可能性がある」と分析しています。

　コロナ禍で売り上げが減った企業に実質無利子・無担保で融資する「ゼロゼロ融資」について、利用した５９．６％の企業のうち「返済に懸念がある」「返済猶予を受けている」と答えた企業が３７．７％あり、融資の返済が新たな問題になる恐れが出ています。