宇都宮市の佐藤栄一市長は２２日、災害時などに逃げ遅れゼロを目指し、避難所の混雑状況や最寄りの避難所までのルート案内が可能なシステムの運用を今月から始めたと発表しました。

市では、市内にも大きな被害をもたらした２０１９年１０月の東日本台風を受けて避難所の開設や混雑状況をインターネット上で確認できるシステムを導入しています。

これまでは、利用者が地図上で避難所を選択して、その状況を確認するしかありませんでしたが、新たなシステムでは、スマートフォンなどのＧＰＳ機能を使うことで近くの避難所の一覧が表示され、さらに、ルート案内が可能になりました。

また、これと合わせて車両の退避場所も表示されるようになり、市によりますとこの情報まで一度に確認できるのは県内の自治体では初めてだということです。

市は、システムの視認性や操作性が向上することで避難者にとって最も重要な情報が取得しやすくなり速やかな避難につながると効果を期待しています。

一方、佐藤市長は、市の中心部にある一条中学校の跡地の利活用で優先交渉権を福島県に本社を置くスーパーのヨークベニマルに決定したことを発表した他、２３日からＪＲ宇都宮駅西口でデジタルサイネージを活用したバスや観光情報などの発信の実証実験を始めることを明らかにしました。