事件や事故で理不尽に命を奪われた人の生きた証を展示し命の尊さを訴える「生命のメッセージ展」が16日から宇都宮市内で開かれます。

このメッセージ展は犯罪や交通事故などによって理不尽に命を奪われた被害者の等身大のオブジェと、人生を共に歩んだ靴などを通して命の大切さを考えてもらおうというものです。

2001年から全国で開かれていて県内での開催は5回目。会場には殺人事件と飲酒運転を中心とした交通事故で突然命を断ち切られた52人のメッセンジャーと呼ばれるオブジェが無言で命の尊さを訴えます。

このうち県内の被害者は5人で2人の遺族が初めて参加しました。

宇都宮市で2015年に友人から暴行を受けて亡くなった須田勇輔さん、当時16歳。勇輔さんの母親は帰宅した際に全身を殴られ玄関付近に倒れていた勇輔さんを発見、加害者は仲がよかった中学生でした。

2018年に茂木町でコンバインを運転中に時速100キロを超える車に追突され亡くなった橋本精作さん、当時65歳。妻の洋子さんは「交通事故は夢も大切な人も一瞬で失う」と訴え自分のように悲しい思いをする人が1人でも減るようにと参加を決めました。

また来場者が赤い毛糸を結び未来へとつながる命を考えるコーナーもあります。生命のメッセージ展は県総合文化センター第1ギャラリーで16日から18日まで開かれます。