これからシーズン本番を迎える栃木県内のイチゴですが、肥料や農薬など資材価格の高騰に加え、ある問題が生産農家を直撃しています。

県の南東部を管轄するJAはが野のイチゴは昨シーズン、過去最高となる102億円の販売額を記録しました。

JAはが野管内の真岡市程島に住む苅田聡さんは、この地で2世代に渡りいちごを栽培しています。

収穫に恵まれる一方で今年は物価高の影響を受け、肥料や農薬などの値段が3割ほど値上がりしているといいます。

また、イチゴの生産農家が資材価格の高騰に加え頭を悩ませているのがイチゴの窃盗被害です。苅田さん自身は盗難の被害にあってはいないものの、昨シーズンJAはが野管内だけでも2件、合わせて22キロほどが盗まれています。

盗まれているのはイチゴだけではありません。資材価格の高騰が影響とみられる肥料や機材の窃盗が報告されていて、11月は光合成を促すための高額な炭酸ガスの発生装置も盗難の被害に遭いました。

このような被害を撲滅しようと市内では真岡警察署と真岡市、それにJAはが野が連携しパトロール隊の「いちご守り隊」を3年前に発足しました。15日もJAはが野の職員が、出荷作業などで農家が畑をあける時間に合わせて見回りをしました。