203系がデビュー 常磐線各駅停車が「我孫子から取手へ」延伸した日 -1982.11.15
40年前の1982年11月15日、常磐線各駅停車が我孫子から取手へ延伸開業しました。
茨城県へ営団車が乗り入れ開始
千代田線乗り入れ用にデビューした203系電車(画像:JR東日本)。
今から40年前の1982年11月15日。常磐線の我孫子〜取手間の複々線化が完了し、常磐線各駅停車が茨城県の取手駅まで走り始めました。またそれに合わせ、国鉄の地下鉄乗り入れ用新型車両「203系」がデビューした日でもあります。
千代田線が常磐線へ直通運転を開始したのは1971(昭和46)年。パンク状態だった常磐線・中央線・総武線を複々線化し、各駅停車と快速を分離する国鉄施策のひとつでした。
複々線化後しばらく、我孫子駅が、地下鉄千代田線の乗り入れ区間の北端でした。当時の営団(現:東京メトロ)は5000系・6000系電車、国鉄は103系1000番台を使用していました。
その間に取手への複々線化工事が進んでいき、1977(昭和52)年には利根川の橋梁が完成します。そして11年遅れで当初計画どおりの「綾瀬〜取手間複々線化」が完了したのです。
こうして千代田線の直通電車が茨城県まで走るようになりましたが、途中駅の天王台駅を含め、快速線と駅が重複しています。その事情もあり、現在でもラッシュのピークである朝夕以外は、常磐線各駅停車の電車は我孫子どまりとなっています。
同時にデビューした203系はアルミ車体を採用。国鉄電車では地下鉄東西線乗り入れ用の「301系」につづく2例目でした。左右対称で先頭部上面が黒一色のデザインは通勤電車として新鮮なデザインで、2011年の引退までファンに愛された車両でした。