環状6号線(山手通り)と環状7号線(環七通り)の間を通る「補助26号線」の建設事業が進められています。新たな南北軸となるこの道路、どこまで進んでいるのでしょうか。

品川区と板橋区をむすぶ環状道路

 東京23区の都市計画道路のうち、環状路線は1号線から8号線までありますが、しかしそれだけなく、それらの間を縫うように策定されている環状の都市計画道路も存在。そのひとつが、環状6号線(山手通り)と環状7号線(環七通り)の間を通る「補助26号線」です。

 東京都道「鮫洲大山線」の指定ルートにより、2車線以上の街路として整備されるこの都市計画道路。起点は品川区の八潮橋交差点、終点は板橋区大山となっています。全通すれば都内の南北軸を形成し、周囲道路の渋滞緩和に寄与します。この道路、いまどこまで開通済みなのでしょうか。


10月27日に開通を迎える「補助26号線」の三宿工区(乗りものニュース編集部撮影)。

「中野通り」として大部分が開通済み

 目立った開通区間のひとつが、JR中央線の中野駅を南北につらぬく「中野通り」です。多少曲がりくねっているものの、狭隘な路地の多い中野区内にあって、東西軸同士をつなぐ重要な道路となっています。

 この「中野通り」部分、江古田の新青梅街道(哲学堂公園)から甲州街道(笹塚)を経て、井の頭通り(大山)までの約6.5kmが開通済みとなっています。

「中野通り」から北へは?

 新青梅街道から北は、中野通りの現道へまっすぐ抜ける部分が事業中。そこから大山の川越街道まで、道路自体はすでにつながっており、現在は拡幅工事が順次進められています。

 道路が途切れているのはそこからで、大山駅前のアーケード商店街「ハッピーロード」を突き抜け、東武東上線をまたぐ部分が、現在事業中となっています。

 東上線の踏切を越えて健康長寿医療センターからは、再び広い幅員の道路が延びます。そのまま国道17号の仲宿交差点に到達し、ここが「補助26号線」の終点となります。

「中野通り」から南へは?

 井の頭通りから南側は、「東北沢工区」として、三角橋交差点までの生活道路を拡幅中。用地取得はあらかた完了し、都の資料では2025年度末の完了めどとなっています。

 そこから南側は「代沢工区」として、淡島通りまでが新規道路区間となります。東京大学 先端科学技術センターの西側を通過し、京王井の頭線の池ノ上駅の東側を抜けるルートで、2019年に事業着手しています。

 淡島通りから三宿の住宅地内は「三宿工区」として整備が進み、いよいよ2022年10月27日に開通を迎えます。丘陵部から一気に下り、そこからは国道246号を経て、「三宿通り」となり、東急東横線・学芸大学駅北側の駒沢通りまでが、開通済みです。

 そこからは生活道路しかなく、駒沢通りと目黒通り(目黒郵便局)を直結する「目黒中央町工区」が事業中です。すでに道路の形がかなり見えてきている段階で、事業期間は2025年度までとされています。

 目黒郵便局前からは全て開通済み。武蔵小山、戸越、大井町、青物横丁を越えて、首都高湾岸線・中環大井南の手前の八潮橋に到達し、ここが「補助26号線」の起点となります。

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 全線にわたってすでに事業がスタート済みになっている補助26号線。2車線道路ではあるものの、ひとまず全通すれば、環6・環7の「抜け道」として南北軸をサポートする存在になると期待されています。