88年前の1934年10月25日、高山本線が全通を迎えました。

別の2路線として南北から延伸


キハ80系時代の特急「ひだ」(画像:写真AC)。

 今から88年前の1934(昭和9)年10月25日。岐阜駅と富山駅をむすぶ鉄道幹線、高山本線が全通を迎えました。

 高山本線は中京圏と北陸を直結するルートとして、1920(大正9)年の岐阜〜各務ヶ原間を皮切りに、南からは「高山線」、北からは「飛越線」として、順次延伸開業していきます。最後に残った飛騨小坂〜坂上間の約60kmが一気に開業し、全通を迎えました。

 1967年10月時点のダイヤを見ると、岐阜〜富山間の通し列車が上下線で1日5本設定され、225.8kmを6〜7時間かけてのんびりと走っていました。また、急行「しろがね」「たかやま」「ひだ」「のりくら」「加越」「ライン」「くろゆり」などが走り、今と変わらない優等列車天国となっていました。

 国鉄の汎用特急車両「キハ80系」のあと、民営化とともにデビューした「キハ85系」が長らく高山本線の特急に就役していましたが、ことし7月に後継の新型車両「HC85系」がデビュー。非電化区間をモーターで走る新機軸の特急車両として、新時代を担います。

 HC85系はことし12月から増備予定で、富山行きにも投入されるほか、高山本線では1日8本の列車を担当することになります。さらに冬の臨時「ひだ」は全てHC85系で運転されるとのこと。いよいよ世代交代が進んでいきます。