巨人・菅野 「エース」の称号が「今季限り」となる理由とは

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 巨人は25日の中日戦(バンテリンドーム)に1ー7と敗れた。目指すCS切符を得るために一戦必勝で臨む中、先発・菅野の乱調も足を引っ張った。この日の敗戦で自力CSの可能性が消滅、4位の阪神、広島に0・5ゲーム差に迫られた。

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 先発した菅野は2戦連続中5日での起用。相手左腕、大野とは開幕戦で投げ合ったエース対決となったが、先にマウンドを降りたのは菅野だった。

 2回二死一、三塁から土田に適時打を浴び1点を失うと、続く3回にも木下に適時打を許し、1点を失う。さらに5回にも1死三塁から阿部に適時打を許し3点目を失うと、原監督もたまらず交代を告げた。

 5回途中8安打4失点。負けられない一戦でのエースの「背信投球」には、任せた原監督も「本来のピッチングではなかった」と嘆くしかなかった。

 中5日の影響もあったのか、この日は全体的に球が高めに浮き、要所で甘く入った。「大事な試合で自分の役割が果たせなくて申し訳ないです」と菅野。

 この日は野手陣も6回に中田の適時打で奪った1点のみと投打ともに精彩を欠いた。細かいミスも響き、「勝負どころ」で痛い星を落とした。

 またこの日の菅野の投球についてはこんな声も。

 「原監督は本来のピッチングではなかったともいうが、シーズン終盤の勝負どころで結果を出せないことですでにエース失格ともいえる。元々コントロールのいい投手ではあるが、近年はその部分でも衰えが目立つ」(球界関係者)

 長年チームを支えてきた菅野も、昨年はコンディション不良から4度の登録抹消を繰り返すなど苦しんだ。迎えた今季はここまで22試合に先発し9勝7敗。貯金を作りながらも厳しい目を向けられる要因もある。

 「味方のエラーがあったときなど、どうしても顔に出てしまう。野手には打って助けられる場面もある。そこはお互い様でいかないとチームのムードにも影響する」(同)

 チームは今オフ、FA宣言を行えば、阪神のエース・西勇獲りに臨むともいわれている。最下位中日相手に、戸郷、菅野を立てても連敗となったことで「勝てる投手」不在が浮き彫りになったチーム。オフの補強戦線にも影響を与えそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]