59歳、15年近く更年期障害に悩まされて…なんでもがんばりすぎていた
6割の女性が不調を感じるという更年期は、 閉経前後の10年を指します。人によって症状が違うのが更年期のつらいところですが、ほかの人の体験を読むことは、理解を深め、不安を和らげることにもつながります。今回は、現在59歳のESSE読者ゆかさんに、更年期の体験談を語ってもらいました。
通院が大変で退職…ストレスから解放され改善へ
●ゆかさん 59歳/更年期開始年齢 42歳
<プロフィール>専業主婦。子ども2人。2年前に仕事を退職。更年期症状はホットフラッシュ、めまいなどに長年悩むも、現在は落ち着いている状態
もともと生理が重く、出産をしてからさらにひどくなりました。検査をしてみると「子宮腺筋症」という病気が見つかり、40歳のときに子宮を全摘出する手術を受けました。生理2日目の夜はナプキンを4枚つけても不安で眠れなかったり、貧血に悩んだりしていたのが嘘のよう、本当に人生が変わった瞬間でした。
更年期障害が始まったのは、ようやく苦しみから解放されたと思った矢先のことでした。長年悩んでいるのは、ホットフラッシュと頭痛、めまい。
「ごめんなさい、汗かいちゃって」
この言葉は何度言ったかわかりません。暑くないのに汗が出るので、冷やしたタオルを首に巻いてメイクをするのが日常になりました。
つらかったのは、夜寝ているときにも汗が出る前に目が覚めてしまうこと。夏休みや冬休みになると、せっかくの長期休みなのに、寝込んでしまうこともよくありました。
婦人科を受診したところ、ホルモン値の低下が見られると言われましたが、ホルモン療法はすすめられないとのことだったので、漢方薬で症状をやわらげることになりました。漢方薬は最初の頃、とても効いている感じがあったのですが、そのうち飲んでも症状がよくならず。
病院を受診するのにも、仕事1日を休まなくてはならず、月1回の受診が大変だったため通院するのをやめてしまいました。
●今の楽しみは犬との時間。ストレスもなく前向きに
中学校の教師になってから30年、休みがあってないような暮らしを続けてきました。責任のある仕事を任せてもらうようになってはいましたが、更年期の症状もなかなか治まらず「仕事から解放されたい」と思うようになりました。
精神的にも疲れを感じ、定年まであと少しでしたが、退職を決めたのがちょうど2年前。コロナが流行し始めた頃です。仕事を辞めたことでストレスがなくなり、体調もだいぶよくなってきています。
今の楽しみは愛犬(コーギー・7歳)と1日3回の散歩。犬もこれまで半日近くお留守番の毎日だったので寂しかったのか、一緒に過ごせるようになってから甘えるようになり、いつもそばにくっついています。
「今日は夜、なにを食べようかな」とか「次はどの韓流ドラマを観ようかな」なんてことだけを考える毎日は、穏やかで幸せな時間です。
過去を振り返ると、なんでも全力で一生懸命。力の抜き加減がわからなかったと感じます。だから長期の休みになると気が抜けて具合が悪くなってしまっていたんです。徐々に力の抜き方がわかって、今も無理はしないと決めています。
毎日ちゃんと食べて、夜ふかしをしないこと。これだけは守るように。コロナが落ち着いたら犬を連れて自然が多いところや、海外にも行ってみたい。好きなことをして過ごしたいです。