こむら返りが起こりやすいシチュエーションとは

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 皆さんは普段の生活の中で、「足がつる」といった経験はありませんか?

単なる「足のつり」かもしれませんが、実は様々な要因があり、時には何らかの病気の予兆となっている場合もあります。

今回は株式会社ウェルネス代表取締役で、救急総合診療医でもある中田航太郎先生より、こむら返りについて、全4回に分けてご紹介。

第1回では、こむら返りが起こるメカニズムをはじめ、起きやすいシチュエーションや季節についてご紹介します。

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Q:そもそもこむら返りとは、どのようにして起こるのでしょうか?メカニズムを教えてください。

A:明確な原因はまだわかっていませんが、こむら返りはふくらはぎの筋肉の痙攣によって痛みを生じた状態を指します。筋肉が収縮しなくて良い時に収縮して痙攣しているイメージです。

例えば、階段をのぼるときなど筋肉を使う時には、運動神経からの刺激を受けて筋肉が必要に応じて収縮・弛緩します。このようにうまく筋収縮が調整されるのが適切な状態ですが、何らかの原因によって異常なタイミングで筋肉の収縮が起こり痙攣を起こす、というのがこむら返りになります。

Q:こむら返りが起きやすい時間帯やシチュエーションは、どのような場面がありますか?

A:昼間だと運動中や運動後に起こることが多いですね。それは、汗による脱水・ミネラルの乱れが原因になることも考えられますし、筋疲労を起こすことで正常な動きができなくなって起こることもあります。

夜間ですと、睡眠中につってしまうという方が多いですよね。寝ている時の体勢がそもそもふくらはぎの筋肉が縮んだ状態であるため、刺激が加わることで筋肉のさらなる収縮・痙攣を起こしやすくなっている可能性があります。

Q:こむら返りが起きやすい季節はありますか?

A:パーソナルドクターとして色々な方からの相談を受けている肌感としては、夏の時期が多いと思います。汗をかくことで脱水やミネラルバランスの乱れが起こりやすいことも影響しているかもしれません。また、食中毒などによって下痢や嘔吐でミネラルが外に出てしまうこともミネラル不足になる原因として考えられますね。


[文/構成:ココカラネクスト編集部]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

中田 航太郎(なかだ・こうたろう)

東京医科歯科大学医学部卒業後、救急総合診療医。病気が進行するまで病院を訪れない患者と多数触れ合う中で予防医療の重要性を痛感し、2018年に株式会社ウェルネスを創業。パーソナルドクターサービスを展開し、自身も150名以上の経営者・芸能人の健康マネジメントを行う。著書に『医師が教える内臓疲労回復』など。