「タプナード」はブラックオリーブ、ケッパー、アンチョビ、ニンニクがたっぷりと入ったペースト。

風味がよく、バゲットやカルパッチョ、ゆでた野菜や卵、ソテーした魚や鶏肉などシンプルな料理を引き立ててくれます。


■タプナードの語源は?
タプナードの語源はケッパーを意味する「tapeno(タペーノ)」が由来とされますが、今回はシンプルに4つの材料、黒オリーブ、アンチョビフィレ、ニンニク、EVオリーブオイルで作るレシピに仕上げました。ケッパーがあれば7〜8粒加えてくださいね。

・フープロがなくても


また、小型のフードプロセッサーがなければ包丁で刻んで混ぜたり、すり鉢とすりこ木でつぶしながら混ぜても美味しく作れます。

地中海が産地の材料で作るからか、夏に美味しく感じられるペースト。冷蔵庫に常備してはいかがでしょうか。

■タプナードを添えた魚のソテー

調理時間30分


レシピ制作:保田 美幸


<材料> 作りやすい量
・白身魚(切り身) 2切れ
 塩 少々
・小麦粉 適量
・オリーブ油 大さじ1
・酒 大さじ1

<タプナード>
 ブラックオリーブ(種抜き) 50g
 アンチョビフィレ 4枚
 ニンニク 1片
 EVオリーブ油 大さじ2
・バゲット(スライス) 4枚
・パセリ(みじん切り) 適量
・インゲン 3本
 塩 少々

<準備>
・白身魚は骨を抜き、塩を振って15分置く。キッチンペーパーで水分を拭き取り、小麦粉を薄くまぶす。(今回はサワラを使用しました。)
・<タプナード>の材料の水分と油分をきり、小型のフードプロセッサーで攪拌する。
・バゲットはかるく焼く。
・インゲンは塩ゆでし、両端を切って3〜4等分に切る。

<作り方>
1、オリーブ油をフライパンで強火で熱し、白身魚の皮面を下にして並べる。焼き色がついたら弱めの中火にして返し、火を通して取り出す。

2、(1)のフライパンに酒を入れて中火で煮たて、<タプナード>を加えて合わせる。

3、(1)と(2)を器に盛り合わせ、パセリを振り、バゲットとインゲンを添える。

■タプナード添えの魚のソテーには「アルバリーニョ」を
今回の料理にスペインのアルバリーニョを添えました。アルバリーニョは主にスペインの北西、ガリシア地方で作られる白ワインです。日本でも新潟などで生産量が増えています。
産地の共通点は海に近いこと。そのため「海のワイン」とも呼ばれるほどミネラル感が強く、柑橘系の香りと酸味も感じられ、魚介系の料理によく合います。

最近では樽発酵で作られたリッチな風味のものもありますが、タプナードを添えていただく白身魚にはステンレスで発酵されたシンプルなものがおすすめです。リーズナブルなものも多く、スッキリとして飲みやすい。夏に冷蔵庫に常備したいワインのひとつです。

(保田 美幸)