高齢出産を経験したママたちに聞いた!「35歳以上からの出産・子育て」が悪くない4つの理由
初婚の年齢が上がった現代は、初めての妊娠・出産が35歳以上という女性も少なくありません。
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いわゆる高齢出産は、若い年代に比べると体力の低下や労働期間の長さなどデメリットが前に出るときもありますが、そればかりではなく、良い面もたくさんあります。
また、医療の発展が進み、高齢出産へのリスクは低くなっているのも事実。
今回は、高齢出産を経験したママたちに、35歳以上での出産・子育てについてのリアルを聞いてみました。
「35歳以上で出産・子育て」だからこそ味わえる喜び
子育てに取り組める環境がある
「私は持病を抱えており、結婚はしたけれど子どもは諦めていました。
不妊治療などはあえてしなかったのですが、35歳のときに妊娠が発覚。夫は会社を辞めて独立して数年、貯蓄もあり、中古で一戸建ての家を買ったところでした。
妊娠は予想外だったけど、いろいろな可能性を考えて部屋数の多い家にしておいてよかったと思います。
私はパートとして外で短時間の仕事をしていますが、夫が家にいてくれるので子どもが産まれてから三人で過ごす時間が多く、ゆったりと過ごせます。
このタイミングだったら育児とも向き合えると思っています。
一つ大変なのは、子どもができることを考えていなかったため遠くに小学校があり、引っ越しができないので毎日の送迎が必須なことですね」(42歳/小売業)
仕事が落ち着き、ゆっくりと過ごす今後に向けて住環境が整ってくるのも30代後半から。
子どもが産まれてから家の購入を考える夫婦は多いですが、すでにあることで最初から落ち着いて子育てができるのは、今の年齢だからこそですね。
出産を考えていなかったことで、今の状況でいざ子どもができると教育については不便な面があり、そこの工夫は必要になってきます。
すべて完璧というわけにはいきませんが、子育てに取り組みやすい環境ができていることは、高齢出産のメリットです。
金銭面で計算ができる
「32歳で結婚し、妊娠したのは36歳のとき。夫は会社での立場が安定してきた頃で、私は在宅で仕事を始めたタイミングでした。
高齢出産なので周囲からは体力のほかにお金の心配もされたけど、夫の収入が先を読めること、私は個人事業主として自分のペースで仕事を進められること、計算が立つため特に大きな不安はなかったです。
若い頃なら夫ひとりの収入に頼っていたはずで、それよりは今の状況でよかったなと思います。
ただ、産後の体のしんどさが思ったよりつらく、これは年齢のせいだと思いましたね…」(45歳/個人事業主)
30代後半は、キャリアが安定して年収が落ち着き、その後の動きも予測できる頃ではないでしょうか。
20代前半でまだ収入が少ないと、今後の計算が難しいこともあります。
子どもができなかったことで老後に向けた貯蓄を進めていた家庭もあり、金銭面で不安がないことは高齢出産の大きなメリットといえます。
一方で、実感するのはやはり体力の低さ。
「産後の肥立ちが悪い」「子どもの遊びに長時間ついていけない」など苦しいときもありますが、筋トレするなど体作りの意識を高める機会にしたいですね。
若いママたちとも価値観の違いを楽しめる
「39歳で出産しましたが、保育園は若いママさんばかりでした。
ママ友と呼べる年下の友人もできましたが、楽しいなと思ったのが、いろいろな考え方や価値観を知れたとき。
私の子ども時代と今では子育てについての感覚が違っていて、『自分がこうだったから』と、どうしても厳しいしつけに走りがちな私と『食べ物の好き嫌いなんて無理に矯正するほうが危険』とゆったり構えるママ友と、いい意味でギャップがあります。
年齢が離れていれば家庭の状況を比べるようなこともなくて、それよりいろいろな情報交換ができて若いお母さんたちのやり方に学ぶことも多く、ギスギスしない子育てができています。
ただ、ちょっとつらいのが娘に『お母さんだけ老けてる』と言われること。メイクやファッションも前向きに楽しんでいきたいですね」(44歳/金融)
高齢出産で女性が気にするのが、周りのママたちとの年齢差ではないでしょうか。
子どもから見れば自分だけ年をとっているのが申し訳ないとも思いますが、子どもがいるからこそ知り合える人たちとのつながりは、年齢に関係なく大切だと感じます。
ギャップはいい刺激であり、自分にはない視点を知ることができるのは楽しいもの。
無理に若作りして周囲についていこうとするより、自分なりの年相応を楽しめるのも、高齢出産ならではといえます。
精神的な余裕を持って育児ができる
「35歳で妊娠したときは、うれしかったけど『若い子たちみたいな体力はないし、ちゃんと子育てができるだろうか』と不安もありました。
でも、いざ産まれたら子どもは本当にかわいくて、自分についての心配は吹き飛びました。
新生児の頃はもちろん大変なことばかりで、思い通りにいかないときも多いけど、『まあ、相手は人間だものね』と流せるのは、それまで会社や人間関係でいろんな思いをしてきたからだと思います。
友人たちから育児の過酷さは聞いていたし、ハプニングがあるのは当然。すぐ対処法を調べて動けるのもそうやっていろんなことを乗り越えてきたからで。
心に余裕を持てるのは今だから、と思うけれど、一方で子どもが独立していくまで働く時間の長さを考えると、ちょっと憂鬱にもなりますね」(45歳/営業)
経験を糧にできる女性は、高齢出産でも年齢に負けず楽しむ気概があります。
心に余裕を持てるのはそれだけ「やってきた」という自信があるからで、育児でもその胆力が活きるのですね。
高齢出産の場合、大変なのが労働期間の長さ。
周囲は子育てが終わっていてもまだ収入を得ていかなければならない現実はありますが、経験の多さを強みにして乗り越えていきたいですね。
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高齢出産はデメリットばかりに目が向きがちですが、今の年齢だからこそ手にしているものも多く、充実した子育てを楽しんでいる女性は大勢います。
どんな年代であっても育児について良い面と悪い面は必ずあり、年齢に関係なく柔軟に向き合っていく姿勢が大切です。
高齢だからと尻込みせず、子育てを幸せなものとして受け止める器を持ちたいですね。