田んぼを大きなキャンバスに見立て、色の異なる稲を使って巨大な絵を描く「田んぼアート」の作品が29日、栃木県那須塩原市の道の駅「湯の香しおばら」近くの水田でお披露目されました。

 

「田んぼアート」には、深い緑色の山々を背景に栃木県のマスコットキャラクター「とちまるくん」と群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」、茨城県を代表するキャラクター「ねば~る君」が描かれています。

 

田んぼアートを制作したのは、那須塩原市の中野登喜男さんで、毎年この時季、約25アールの田んぼを使って新作を発表していて、今回の作品のテーマは「なんでだろう」です。民間調査会社が行った都道府県の魅力度ランキングで北関東3県の順位が低迷していることに疑問を抱いたのがきっかけとなりました。作品は、なすひかりの稲をベースに、それぞれ色の異なる9種類の品種を使ってイラストの線や色合いを表現しています。

 

水田にはもう一つの作品があります。去年、東京都の上野動物園で誕生した双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」、それに母親パンダの「シンシン」が描かれています。コロナ禍が続き、実物のパンダを見学に行けない人たちに気軽に楽しんでもらおうという願いが込められています。

 

田んぼアートは稲の生育が進む7月上旬が一番の見頃で、稲刈り前の9月下旬まで楽しめるということです。