個性的な味や香りが魅力のクラフトビール。人気の高まりに伴って地域の特色を生かした商品が各地で販売されるようになりましたが、栃木県内のブルワリーが作るクラフトビールの品質向上を目指そうと宇都宮市内で29日、品質の検査会が開かれました。

 

品質検査会は県内のクラフトビール製造会社で構成された栃木クラフトビール推進協議会が主催。検査をすることでビールを手掛けたブルワリーに味や香りの改善点をフィードバックし、よりおいしい商品づくりに役立ててもらうのが狙いです。

 

県内はビールに使われる二条大麦の全国有数の生産地で、クラフトビール製造会社では県内でとれた麦のほか、地域の農作物を使った独自のビール開発に力を入れています。

 

29日は協議会に加盟する8社が出品した22種類のビールや発泡酒について、酒類の専門家である関東信越国税局や県産業技術センターの職員が「きき酒」をして出来栄えを確認しました。職員らは味や香り、色などを確認したほか、成分の化学変化や物質の混入などで起きる異臭「オフフレーバー」がないかも注意深くチェックしました。

 

今年の検査では、苦味や糖分などを客観的な視点で確認する科学的な分析も初めて行われました。味わいを確かめる官能評価と合わせることで、より一層の品質改善を目指すということです。