元海軍将校で海洋探検家のヴィクター・ヴェスコヴォ氏が、フィリピン海に沈んだ第二次世界大戦時の護衛駆逐艦「サミュエル・B・ロバーツ」(DE-413)の発見を報告しました。発見位置は水深6895mで、これは過去に発見・調査された沈没船の最深記録を更新するものです。

ヴェスコヴォ氏はソナー担当のジェレミー・モリゼ氏とともに潜水艇リミッティング・ファクターに乗り込んで、実際にサミュエル・B・ロバーツのもとを訪れたとのこと。



映像も公開されています。サミュエル・B・ロバーツは1944年1月に進水し、同年10月25日、サマール島沖海戦で日本の艦隊と交戦して沈没しました。ヴェスコヴォ氏は、沈没時に船首が海底に激突して座屈したような形になり、その衝撃で船尾部分が5mほど離れた状態になっていることを報告しています。



ヴェスコヴォ氏らは、6月19日からサマール島周辺の探索を行っていました。なお、サミュエル・B・ロバーツの前に「発見・調査された沈没船の最深記録」を持っていたのは、同じくサマール沖海戦で沈没したジョンストンの水深6460mでした。