闘いに燃える栃木県のバレーボールチーム。来る10月に向けて、キャプテンを中心に男女それぞれが練習に汗を流します。一見すると何の変哲もない練習風景ですが…

実は彼ら、彼女らのカテゴリーは「知的障害の部」。ネットの高さが少し低いことを除けばコートの広さ、ボールに触れる回数など通常のバレーボールと同じルールで行われます。今回初めて本大会に出場する栃木県のチームは「いちご一会とちぎ大会」に向け2018年3月に結成された若いチームです。

男子チームが見ているのは5月に県内で行われたリハーサル大会の映像。客観的にプレーを確認し自分たちの課題を洗い出します。男女ともほぼ全員が未経験からのスタートでしたが、月に2回程度の練習を重ねて徐々にボールを扱えるようになってきました。

男子も女子も、公式戦初の白星を狙うチームメイトであり技を磨きあうライバル。開催県枠で出場する大会で地区ブロックを勝ち進んだ強豪を相手に勝どきを上げられるか。4カ月後に迫る大会に向け練習にも力が入ります。

多くの人々が障害に対する理解を深め障害のある人の社会参加を推進する――全国障害者スポーツ大会の開催の目的です。たとえ荒削りでも、プレーを通してこの理念を体現したい。初めての大舞台はもうすぐそこです。