自動運転バス 今後の課題は・・・実証実験の結果報告
栃木県は2025年度に自動で運転する路線バスの本格的な運行を目指して県内各地で実証実験を進めています。推進協議会が15日に開かれ、これまでに行った実証実験の結果が報告されました。
推進協議会は新型コロナウイルス感染防止対策のためオンラインで行われ、バスや鉄道などの公共交通事業者や自動車関連企業などからおよそ30人が参加しました。
県はドライバー不足や高齢者の移動手段確保など地域の特性や課題に応じた自動運転バスの実証実験を県内10カ所で行う計画を立てています。これまでに4つの市・町で自動運転バスの実証実験が行われていて、15日は小山市と壬生町で行った結果が報告されました。
小山市では1月に小山駅西口から白鷗大学大行寺キャンパスまでの1.8キロの区間を2週間で66往復しました。期間中に延べ797人が乗車し、大きなトラブルもなく全便が予定どおりの運行となりました。66往復の中でドライバーによる手動の運転介入が60回ありましたが、事故につながる危険な場面はなかったということです。乗車を体験した人のアンケートでは急ブレーキや急ハンドルの回数が多いと答えた人が5割近くいたことからより一層の安定した走行が必要になるなどの課題が出ました。
壬生町では2月にみぶハイウェイパークを起点にわんぱく公園を周遊できる区間を1週間で65便運行しました。期間中は延べ238人が乗車し大きなトラブルもなく全便が予定どおり運行されました。一方、公園内特有の問題として歩行者などの接近による急ブレーキの発生や車両の接近に歩行者が気づかずに追い越せないことなどが確認され、車両技術の向上について再検討が必要とされています。
推進協議会は5カ所目の実証実験場所として7月24日から那須町の黒田原駅周辺を予定しているということです。