あんなに熱い抱擁をしたのにナゼ…?2回目のデート後、急に女性がそっけなくなったワケ
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は?
▶前回:半年も連絡がなかったのにナゼ…?ハイスペ男の心を鷲掴みにして離さなかった女とは
二度目のデートの帰り道。初デートも、今回のデートも手応えは十分だった。
3月に入ってだいぶ暖かくなってきたが、夜は寒さの残る東京。薄手のコートを着てきたことに若干後悔しながらも、店を出て後ろを歩く若葉に僕は問いかける。
「若葉ちゃん、このあとなんだけどさ…。飲む場所もないし、うちでどうかなと思って」
今日のデート中もずっと、若葉は楽しそうにしてくれていた。
けれど彼女は、少しだけ困ったような顔をしている。
「行きたい気持ちは山々なんですけど、今日はやめておこうかな」
「そっか、そうだよね」
颯爽とタクシーに乗り込む若葉に手を振りながら、何だか胸騒ぎがした。
そしてこの悪い予感は的中してしまった。このデートの後、若葉からの連絡は見事に減ってしまったのだ。
1回目と2回目のデートの差はなに!?女が二度目のデートで連絡をして来なくなったのは…
Q1:初デートで女が男に心を掴まれた理由は?
若葉と出会ったのは、マッチングアプリだった。2年くらいちゃんとした彼女がいなかった僕は、真剣に出会いを探していた。
そんな時に現れた若葉。小動物系の顔立ちに、小柄だけれども細すぎない感じがタイプで、僕からメッセージを送ってみた。
すると見事にマッチングしたのだが、メッセージのやり取りの段階から“気が合うな”とは思っていた。
そしてマッチしてから2週間後。僕たちは遂に会うことになった。
ちなみに普段マッチングアプリで出会った女性とのデートは、サクッと解散できるようにランチかお茶にすることが多い。
けれども若葉は本気だったので、今回は夜のデートにした。
「辰哉さん…ですか?」
「はい、若葉さんですよね。初めまして」
待ち合わせしていた代官山のビストロへ行くと彼女は先に着いており、既にカウンターの奥のほうの席に座っていた。
僕が到着すると、わざわざ一度立ち上がって挨拶をしてくれた若葉。
細かいことかもしれないけれど、こういう気遣いができる女性は素敵だと思う。
「写真も可愛いけど、実際はもっと可愛いですね」
思わず声に出して言ってしまった。すると若葉は困ったような、でも嬉しそうな表情を浮かべている。
「いえいえ。辰哉さんのほうこそ。身長高いんですね」
「そうなのかな。一応185cmくらいはあるけど…。若葉さん、何飲みますか?ワインお好きなんですよね?」
「はい、ワインが好きです。覚えていてくださったんですか?」
メッセージをやりとりしている間に、お互いの好き嫌いの話などはしていた。その時に彼女はワインが好きだと言っていたので、このお店を選んだ。
「若葉さん、ワインが好きと言っていたなと思いまして」
「覚えていてくださりうれしいです!」
「何飲みましょうか?」
「…お任せしちゃってもいいですか?」
「わかりました!どんな感じのワインが好きですか?」
掴みはOKなようだ。ワインも料理も美味しく、カウンター席というのも抜群だった。店内は賑やかで、話すときに自然と距離が近くなる。
「じゃあ辰哉さんはずっとサッカーをしていたんですか?」
「そうそう。若葉ちゃんは何かスポーツはしていたの?」
「私は高校時代は帰宅部でした(笑)」
「帰宅部って言葉、懐かしいね〜」
本当にどうでもいい話かもしれない。ただ、僕たちは2人きりの世界で盛り上がっていた。
「辰哉さんって、すごく話しやすいですね。それに面白いし」
「そうかな?関西出身だからかな」
「あ〜ナルホド。それもあるのかも」
「なんで今、彼女いないんですか?こんな素敵なのに」
若葉の言葉に、僕はドキッとしてしまった。これは僕に少しでも好意があると捉えていいのだろうか。
気がつけば、僕たちは1軒目なのにワインを2本も空けていた。
「いや、何でだろう…。そういう若葉ちゃんのほうこそ」
お酒の力もあったのだろうか。ラストオーダーも終わり、早々に街に放り出された僕たちは、大通りを目指して、少し暗い裏路地を歩く。
「辰哉さんといると楽しいな」
その一言に、思わず路上で僕は若葉を抱きしめてしまった。だが若葉も嫌がるどころか積極的に、僕の背中に腕を絡めてきた。
― あれ?これは…。
キスしそうな勢いだったけど、ここでしたらさすがに軽いかなと思い、はやる気持ちを何とか抑える。自分の理性を褒めてあげたくなった。
「次はいつ会えますか?」
「いつでもいいよ!」
大通りに出てタクシーを止め、若葉を乗せる。彼女を見送りながら、顔がにやけてしまう自分がいた。
一度目のデートは完璧だったはず。なのに二度目のデートで何をした…?
Q2:女が二度目のデートで態度が変わった理由は?
そしてすぐにやってきた二度目のデート。もちろん僕は気合が入っていた。初デートであんなに楽しかったし、今回も最高のデートになる予感しかない。
今回は焼き鳥屋を予約していたのだが、若葉が道に迷って5分遅れるとのことで、先に僕は店に入り、ビールを飲みながら奥の席に座って待つことにした。
「遅くなってごめんなさい!」
慌ててやってきた若葉。今日も彼女は可愛い。
「いやいや、全然大丈夫。何飲む?」
「どうしようかなぁ。辰哉さん、ビールですか?私も一杯だけ、ビール飲もうかな」
「いいね。お店の場所大丈夫だった?」
「はい。ちょっと迷いましたけど大丈夫でした!」
こうしてこの日も、僕たちは焼き鳥を食べながら色々と話した。仕事のこと、恋愛のこと、趣味のこと…。若葉といると、話が尽きない。
「どうしようか。次ワインにする?グラスでもいいけど、たぶんボトルのほうがいいよね」
「そうですね、私たちよく飲みますし」
「じゃあ白の辛口系で…」
店員さんにオーダーしている間、カウンター席で隣にいる若葉の視線を感じる。彼女に近い右半分だけ体が熱くなっていくようだった。
「どうした?」
「いや、鼻筋が綺麗だなぁと思って」
2回のデートで感じたのだが、彼女はとても褒め上手だ。そして話もうまいので、男は完全に勘違いするだろう。
「若葉ちゃんって、本当に男を転がすのがうまいよね(笑)」
「そうですか?全然ですよ〜」
楽しい時間は一瞬のうちに過ぎていき、気がついた時にはもう会計の時間になっていた。
「時間が経つの、あっという間だな」
「本当ですね…って、お会計だ。この前も払っていただいたのにすみません」
「いやいや、いいよ全然。でもそしたら4千円だけもらおうかな」
「わかりました!」
こうして店を後にし、歩き出した僕たち。前回はこのシチュエーションで抱き合って距離を縮めたわけだが、今日はどうだろうか。
細い車道を歩きながら、後ろを歩く若菜に問いかける。
「若葉ちゃん、この後なんだけどさ…。飲む場所もないし、うちでどうかなと思って」
前回のデートと今日のデートを冷静に考え、きっとうまくいくと思っていた。僕は真剣だったし、遊び目的だったわけではない。
けれども結果としてこの誘いは断られ、連絡も減ってしまった。
― むしろ、なんで1回目はあそこまで距離を縮められたんだろう…?
僕は何をどうすれば良かったのだろうか。
▶前回:半年も連絡がなかったのにナゼ…?ハイスペ男の心を鷲掴みにして離さなかった女とは
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女が二度目のデートが感じた違和感とは?