男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

-果たして、あの時どうすればよかったのだろうか?

できなかった答えあわせを、今ここで。

今週のテーマは「体調を心配したのに、男から返信が途絶えた理由は…?」という質問。さて、その答えとは?

▶【Q】はこちら:この時期に送りがちな「体調大丈夫?」というLINE。しかし好きな男から返信が返ってこない理由は?




この半年間、デートをしていた理央。可愛いしいい子なのだけれど、彼女から来たLINEを見ながら思わずため息をついてしまった。

― 理央:勇也、大丈夫?体調悪くて倒れてたりしないよね?


こんなご時世だし、心配してくれているのはありがたい。

でも、何かが違う。

すぐに返信を送る気にもならず、結局僕が彼女に返信をしたのは3日後のことだった。すると、すぐに彼女からLINEが来た。

― 勇也:全然大丈夫だよ。コロナにも罹ってないし、いたって健康。
― 理央:そっか変なこと聞いてごめん。でも良かった。心配したよー 汗。次はいつ会えるかな?予定合わせる^^


このLINEがきたあと、僕はそのまま既読スルーにしている。

別に彼女が悪いことをしたわけではないし、申し訳ないとは思っている。けれども理央みたいな女性は、半年で十分だと思ってしまったのだ。


いい子が仇になる?男を飽きさせる女とは


A1:最初は少しつれないのが良かった。


理央とは、共通の友人の紹介で出会った。最初見た時、“可愛いな”と思ったが、正直その程度だった。

しかし軽い気持ちで食事へ誘ってみたものの、何度か断られてしまったのだ。そこで僕の闘争心に火がついた。

ようやくOKをもらってから実現した、2人での食事。

実は僕はバツイチなのだが、最初のデートでそれを素直に伝えると、理央は驚きながらも優しい反応をしてくれた。

「え、じゃあ離婚の原因は奥様の浮気だったんですか…?」
「そうそう。恥ずかしい話だけどね。最初はわからなかったんだけど。だんだんと帰りが遅くなって、最後には朝帰りが多くなって」
「そ、そんなことあるんですね…」

前妻がなかなか強烈なキャラクターで、かなり強い女性だった。だから次に交際する女性は、穏やかな人がいい。

「理央ちゃんだったら、絶対そんなことしなさそうだよね」
「うん、私は浮気はしないかな。どちらかと言うと好きになったらまっすぐで、他の人とか目に入らないタイプだから」
「そうなんだ。次はそういう子と付き合いたいな」

その点理央は気性も荒くなさそうだし、浮気はしないと言う。素直にいいなと思った。

「いやいや、勇也さんモテると思うしすぐに彼女できそうだけど」
「理央ちゃんは?今彼氏いないの?」
「私はいないけど…」

お互い思うことは一緒だったようだ。

「理央ちゃん。僕と付き合ってほしい」

こうして、僕たちは晴れて彼氏彼女という関係になった。ただ3ヶ月くらい経つと、僕のなかに小さな違和感が生まれてきた。




付き合いたての頃は外食もしていたけれど、徐々に家での食事が多くなっていった。

寒くなり動くのが億劫になったことも大きいけれど、それ以上にもう一つ、明確な理由があった。

あれは土曜の夕方のこと。寒いので寄せ鍋にでもしようと話していた時、僕の家の冷蔵庫を開けると食材が足りないことに気がつく。

「あ…。肉がない」

すると理央は、自ら買い出しを買って出てくれた。

「本当だ。私、買ってこようか?」
「いいの?外寒いよ」
「うん、スーパーここから5分くらいだし。ちょっと待ってて。他に何かいる物ある?」

毎週末僕の家に来てくれていたのだが、理央は来るたびに買い出しをしてきてくれる。

それはとてもありがたいことで、最初のうちは感謝もしていた。でも毎回それが続くと、男はそこにあぐらをかき始める。

「ビールもあれば嬉しい!」
「OK」

こちらからすると、家での食事だと全部理央が用意してくれる上、食費もかからない。外に行く手間も省ける。

しかも毎回泊まっていく理央は、部屋の掃除までしてくれた。恋人同士なので体の関係ももちろんある。

僕には、なんのデメリットもないこの関係。

典型的な、尽くしてくれる女性だった理央。そしてこの関係はズルズルと続き、甘えに似た“怠惰”が生じてきた。


甘えだけなら良かったけれど…。男が既読スルーを決めた理由は?


A2:興味がなくなった。


そして年末に差し掛かった頃になると、僕たちのデートはもっぱら家飲みになっていた。

それでも毎回、何も言わない理央。

土曜の夕方になると連絡を取り合っていたけれど、ギリギリに連絡をしても怒らない。

― 勇也:ごめん、今日は食欲がないから夕飯は軽めでいいかも。
― 理央:そうなんだ。わかった。今向かってるけど、無理して食べなくてもいいよ。それより体調大丈夫?


これを何と説明すればいいのだろう。“優しい、いい女”とはまた違う、理央のこの言動…。

すごくいい子だし、可愛いし素敵な女性だと思う。

けれども交際半年で、彼女の奉仕精神に食傷気味になってしまい、これ以上理央に対するボルテージが上がらないだろうと悟ってしまった。




「勇也、体調はどう?」
「体調?全然普通だけど」
「勇也、作り置きしておいたら明日とかに食べる?」
「うーん、どうだろう」
「残り物食べないもんね…でも一応作っておくから、気が向いたら食べて」
「ありがとう!ごめんね」
「何が?いいの、勇也の喜ぶ顔が見たいだけだから」

そこまで尽くす必要はまったくないし、言いたいことがあればハッキリと言えばいい。

そんなにも気を使われると感謝するどころか、つけ上がる確率のほうが上がる。

でも残念ながら、理央のような人は一定数存在する。

すごくいい子なのに毎回変な男に捕まる女性の中には、自らがそういう男性を作り上げてしまっていることもある。

現に僕は前の奥さんの時はこっちが気を使わなくては駄目で、外食もこまめに連れて行かないと不機嫌になったため、ある程度お金を使っていた。

しかし理央の場合はどうだろう?

優しくて気遣いができるゆえ、男をつけ上がらせてしまい、結局男側が興味を失うという悪循環…。

そして哀しいかな、一度そういうポジションになってしまうとそこから這い上がって大本命にはなれないのだ。

― 本当にいい子なんだけど…。ごめん。

自分勝手なのはわかっている。ないものねだりということもわかっている。ただ尽くされ“過ぎる”と、男はダメなのだ。

心の中で何度もそうつぶやいた。

▶【Q】はこちら:この時期に送りがちな「体調大丈夫?」というLINE。しかし好きな男から返信が返ってこない理由は?

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