ESSE読者の「片づけを相談したい人」ランキングナンバーワンのこんまりさんが登場！　ものとうまくつき合いながらときめく暮らしをつくるポイントや、新しい生活様式での片づけのコツなどについてお伺いしました。

こんまりさん教えて！福を呼ぶ片づけ術

●家で過ごすことが増えた今、時間も、ものの持ち方も見直しを

コロナ禍は、多くの人にとってライフスタイルが変わったり、価値観を見直す時期となりました。
「家にいなければいけないことが増えて、家を心地よく整えたい、やっぱり片づけは大事と感じた方も多いのではないでしょうか。家の中の状態が、毎日の幸せに今まで以上に直結するようになり、片づけに関するお問い合わせはさらに増えてきました」

とくに多かったのは、家で仕事をすることが増えたため、ときめきながら家で働く方法についてや、家に仕事場がないのをどうしたらいいのかといった質問だそう。

「多くの方はダイニングやキッチンのカウンターで仕事をすると思うので、お気に入りの箱やトレーに仕事のものをまとめる方法を提案しています。これまで、仮置きスペースをつくることはおすすめしていなかったのですが、ダイニングなどで仕事をする場合は別。食事のときは箱やトレーにまとめ、また必要なときに出すようにすれば、仕事とプライベートをきり替えやすくなります」

一方で、家での仕事には時間の管理も欠かせません。

「朝いちばんにその日のスケジュールを決めるといいですよ。手当たり次第に目の前のことをこなそうとすると、家事に仕事に、家族とのやりとりに…と収拾がつかなくなるので、仕事とプライベートを整理し、今の生活に適した予定を立てることが大切です」

こんまりさん自身も、コロナ禍で家での仕事が増えたことと、第3子の出産によって、暮らしを見直す必要に迫られたと言います。

「仕事、育児、家事と、家でやることが急に増えて、最初はしっちゃかめっちゃかで（笑）。そこで、夫とスケジュールを共有してお互いの仕事が重ならないよう調整することに。ライフスタイルが変わったことで、今まで以上に家族のつながりや、家族全員が日々ときめいて暮らすことを意識するようになりました。そのためにも、困っていることや、お互いの理想の暮らしについて、とことん話し合うようにしています」

●晴れやかな年にするためにも、ときめく毎日を想像して

年が変わるタイミングは、もっともものを手放しやすい時期。つまり、自分がときめくものをクリアにしやすい時期でもあります。

「今後、コロナ禍が明けたとしても、価値観は変化し、まったく元どおりということにはならないでしょう。きちんと昨年1年を振り返って、自分がいちばんときめくこと、これからしたいことを考えてみて。家の中で過ごすことが増えて、以前とはときめくものがガラッと変わっているかもしれません。家で着るものの着心地のよさや日用品の使いやすさによりこだわりを感じたり、特別な外出のときに、本当に着たいものを厳選したくなったり…。ときめく毎日を送るためには、なにを手放し、なにをしたらいいのか。ひとつひとつのものを触って、ときめくかどうか、確認してみてください」

こんまりさん自身も、年末にはいつもより念入りに片づけをし、自分が今なににときめくのか、向き合うようにしているそう。

「スケジュールを決めて少しずつ片づけて1年を振り返り、大掃除をします。また、最後の仕上げには必ず玄関の掃除をして、パソコンの画面や鏡などをピカピカに。こうして、新しく始まる年がまたときめく1年となるよう、準備をするのです」

捨てることを通じてものと向き合うことは、今の自分自身と向き合うことにつながります。年末に間に合わなかった場合も、年始のタイミングで片づけをすれば、毎日の暮らしがときめき出すはず。

こんまりさんのアドバイスを参考にして、すっきり、晴れやかな気持ちで新しい年を迎えましょう！