待ちに待った営業再開 店主ら笑顔で再会
緊急事態宣言が１０月１日全面解除となりました。宇都宮市の中心部にある宇都宮屋台横丁も待ちに待った解除の日を迎えました。
長引くコロナ禍と闘い続けている横丁の店舗。期待や不安さまざまな思いを抱きながら営業再開へ歩んだ日々を取材しました。
宇都宮市二荒町の宇都宮屋台横丁です。
１０人も入れば満席になる小さな屋台がおよそ２０軒立ち並び２００４年のオープン以来、店主こだわりの味と美味しい酒でお客さんを楽しませてきました。
ところが新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた２０２０年３月ごろから売上が減少。
緊急事態宣言などが出るたびに営業の時短や休業を余儀なくされてきました。
この日、栃木県に出された３度目の緊急事態宣言が解除されるのを見越して久しぶりに店主たちが顔を合わせました。
お客さんをむかえる準備をしようと横丁のメインストリートを皆で磨きました。
鈴木さん：「フル営業できるようにという希望を込めて、皆で掃除をした」
こう話すのはからあげと鉄板焼きがイチオシの屋台「あたしッ亭」の店主、鈴木泰子さんです。
宇都宮生まれ宇都宮育ち、生粋の宮っこの鈴木さん。
車の開発や他の飲食店などさまざまな仕事を経て、縁あって屋台横丁に。
それからおよそ１０年、この場所で店を切り盛りしています。
現在は横丁のまとめ役の村長です。
待ちに待った営業再開へ。大忙しです。
果たしてお客さんは来てくれるのか。
心配だった雨と風は弱くなり、少しずつお客さんが横丁にやってきました。
鈴木さんの店には５年ほど通い続けてくれている常連客が職場の後輩を連れて来店。
店に笑い声が響きます。ずっと待っていた瞬間です。
営業ができなくても店の建物や設備を傷めないために定期的に横丁に通って、ひたすら掃除を続けた時期もありました。
鈴木さん：「再開したあとは、いろいろなお客さんが安心して飲める環境を」
およそ５０日におよぶ長く苦しい休業を乗り越えて横丁が、まちなかが、にぎわいを取り戻し始めたそんな再開初日でした。
鈴木さん：「初日だから来てくれたお客さんもいる。うちで例年の７割ぐらいかな。横丁で飲むのが楽しいときてくれた。うれしい。頑張るパワーになる」
鈴木さんを含む店主の代表と運営管理会社が週末を振り返りました。
「県外の客が結構多かった」「客が早寝早起きになっている。飲むのも早くなってる。アルコール量の調整しなきゃ」
営業再開は、あくまでスタート。
新型コロナウイルス感染症が収束したわけではなく、どうすればお客さんを守りながら楽しい横丁を残していけるのか。
大好きな横丁を守るため店主たちの模索の日々が続きます。
鈴木さん：「感染対策をしながら、皆が笑える楽しい場所に」
